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 「~を考慮しなかった」も同様だ。こちらは「気づかなかった」と解釈すべきか、それとも「思わなかった」か、「入れておかなかった」かが分からない。

図 「~を考慮しなかった」の例
図 「~を考慮しなかった」の例
解釈がバラつきやすい言葉は避ける(その3)
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 他にも「~を反映しなかった」「~と連携しなかった」「~を把握しなかった」といった日常会話の言葉が、なぜなぜ分析でもよく使われる。これらはどれも、解釈がバラつきやすい。もっと具体的な表現に変えるべきだ。

図 「~を反映しなかった」など
図 「~を反映しなかった」など
解釈がバラつきやすい言葉は避ける(その4)
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 なぜなぜ分析は論理思考そのもの。論理的な思考とは、まるで計算式を使って物事を解いていくような考え方を指す。解釈がバラつかず、意味がはっきりした言葉を選ぶ。そして計算式を使って問題を解いていくような感覚で「なぜ?」を考える。すると的確な再発防止策を出せる。

 会社でやり取りされる報告書には、解釈がバラつきやすい抽象的な表現が山ほど出てくる。意図的に意味をぼかしているなら話は別だが、相手に物事を正確に伝えたいのなら、普段から解釈がバラつかない言葉を選ぶ習慣を身に付けてもらいたい。

小倉 仁志(おぐら・ひとし)氏
マネジメント・ダイナミクス 社長
1985年東京工業大学工学部卒業。デュポン・ジャパン(現デュポン)入社。1992年から日本プラントメンテナンス協会でトータル・プロダクティブ・メンテナンス(TPM)の指導に従事し、2005年に独立。2009年から続く「なぜなぜ分析 演習付きセミナー(実践編)」は毎回満席になるほどの人気ぶり。