全5846文字
PR

自律的な現場改善を支援するチームビルディング塾をなぜ経営トップは導入したのか。塾に取り組んだSOMPOシステムズとSOMPOシステムイノベーションズ、さらにauカブコム証券の3社長を招き、本音を語ってもらった。

 SOMPOホールディングスのグループ会社における組織改革の連載の締めくくりに、SOMPOシステムズの浦川伸一社長(損害保険ジャパン取締役専務執行役員)と、SOMPOシステムイノベーションズ(SSI)の内山修一社長、さらにチームビルディング塾に取り組んだ「先輩」であるauカブコム証券の斎藤正勝社長をゲストに招いた鼎談(ていだん)をお送りします。2020年12月2日にオンラインで実施し、筆者が司会をしました。内容は今回と次回に分けてお送りします。

auカブコム証券の斎藤正勝社長
auカブコム証券の斎藤正勝社長
SOMPOシステムズの浦川伸一社長
SOMPOシステムズの浦川伸一社長
SOMPOシステムイノベーションズの内山修一社長
SOMPOシステムイノベーションズの内山修一社長
図 鼎談に参加した3人の社長
会社の垣根を越え、リモートで本音で語った

 この3社などでの塾を通して、筆者は大規模組織で取り組む組織改革には2つの課題があると感じでいます。「経営者のビジョンや思いなどを、質を変えずに現場に伝えるのが難しい」と「現場が日々創意工夫している取り組みが経営層にうまく伝わらない」です。

 ヒエラルキーの風通しの悪さが大規模組織で改革が進まない原因とも言えます。要するに伝え合う「パイプ」がないのです。今回の鼎談の狙いは、3社の社長に経営者としての現場への思いや現場が向かうべき方向、働き方改革のビジョンなどを語ってもらい、その「パイプ」の1つとすることです。