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SOMPOシステムズ本社でのチームビルディング塾第2期を解説する。異なる塾の塾生同士がタッグを組んで現場改革をリードしたり、笑顔あふれるチームの塾生が現場に心理的安全領域を根付かせたりした。

 SOMPOシステムズ本社(東京都立川市)でのチームビルディング塾の第2期は、本連載の前回(第7回)で紹介した同社ひばりが丘事業所(東京都東久留米市)での塾がスタートした翌週の2019年9月6日から毎週1回、合計12回開催しました。この2つの塾には同じ部署(グループ戦略システム本部生保システム第一グループ生保企画チーム)からそれぞれ1人ずつ参加していました。ひばりが丘のほうは前回の記事でも登場した山田眞己さん、第2期のほうは手沢成彦さんです。

 2つの塾はほぼ同時期の開催なので毎回のテーマは同じような進捗でしたが、それぞれの塾生の個性や所属する塾内の「チーム」の色は良い意味でバラバラでした。従って山田さんと手沢さんも同じ塾生という立場ながら、塾で受けた影響は全く違いました。

人間性尊重に改めて向き合う

 前回記事の説明と重複しますが、山田さんは「チームPOSITIVE」のリーダーで、チームメンバーには「一見地味で保守的に思えるが、実は内には熱い思いを秘めた」リスク管理・コンプライアンス部の雨宮安孝さんがいました。塾生の所属部署を塾生全員で訪問し、そこでの改善活動を講評する「現場巡回」やチームでのディスカッションにおいて、山田さんは雨宮さんから色々と良い刺激を受けていました。

 筆者の目には、山田さんは当初、組織のルールやメンバーの担当職務を気にかけているように見えました。ですが内心では「働き方を変えなければならない」と考えていたそうで、自分と同年代の同僚や雨宮さんのようなベテランが自律的な仕事のやり方になじんでいく様を目の当たりにして、次第に「考えるよりまず行動」というスタイルに変わっていきました。

 山田さんは塾後に「メンバー1人ひとりが良好なパフォーマンスを発揮できる環境をつくること、すなわち人間性を尊重した働き方を考えていなかったわけではないが、塾を通して改めて深く考えさせられた」と話していました。もともと山田さんには人間性を尊重する「芽」があり、それが塾で行動に移せるように開花したと言えます。

 思い出深いのは、塾の後半、自分の現場の成長が他の現場より遅れている点について、山田さんは焦ったり怒ったりせず、笑顔で穏やかに筆者に相談してくれたことです。改善活動は競争ではなく、信頼を土台にした1つひとつの着実な積み重ねであるとの理解がその笑顔から伝わってきました。