

日経コンピュータ 中田敦のGAFA深読み

目次
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Pathwaysの恐るべき威力 グーグルの万能AIが目指す究極形
米グーグルが数年にわたって開発を進めてきた万能AI(人工知能)、「Pathways」の実力が明らかになった。Pathwaysは1つの機械学習モデルが最大数百万種類のタスクに対応できるという「万能」もしくは「汎用」のAIだ。
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安易な学びは大けがのもと みずほFGとグーグル、提携の成否
筆者は以前に本コラムで「みずほ銀行は米グーグルに学ぶべきだ」と主張した。掲載後の2022年3月23日、みずほフィナンシャルグループ(FG)はグーグル・クラウド・ジャパンとの戦略提携を発表した。
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グーグル、次のターゲットはどこか セキュリティー企業に買収攻勢
米グーグルがセキュリティーベンダーを相次ぎ買収している。2022年3月8日(米国時間)には、サイバー攻撃の分析にたけた米マンディアントを54億ドルで買収することで合意したと発表した。2022年1月4日(同)には、セキュリティー対応を自動化するSOARツールのベンダーである米シンプリファイの買収も発…
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グーグルのシステム運用に熱視線 みずほ銀行こそ「SRE」が必要だ
普段はGAFAの動向を追いかけている筆者だが、この数カ月は別のテーマに没頭していた。みずほ銀行の度重なるシステム障害や、システム障害を起こさないための安定稼働対策についてだ。
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最強囲碁から動画圧縮、核融合へ AIの応用広げるディープマインド
米アルファベット傘下のAI(人工知能)開発企業である英ディープマインドが、囲碁などゲームの世界で人間を上回る成果をあげた深層強化学習技術を実世界の課題解決に応用している。2022年2月にはYouTubeにおける動画圧縮や、核融合炉におけるプラズマ制御などに深層強化学習を応用して成果をあげたと発表し…
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ファームウエア統一図るグーグル ソフトウエア定義時代の終焉近し
今日のサーバーの内部では、OSやアプリケーション以外にも多種多様なソフトウエアが稼働している。ドライブやインターフェースカードなどの部品に組み込まれたファームウエアだ。現在は部品やメーカー単位でその仕様はバラバラだが、米グーグルがそれを統一しようとしている。
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再エネ電源を自ら新設するGAFA 大量調達のキーワードは「PPA」
GAFAによる再生可能エネルギーの調達が勢いを増している。2021年12月には米アマゾン・ドット・コムが米国と欧州で18件、合計容量5.6ギガワット(GW)の再エネ電源を調達したと発表した。2030年までの達成を目指していた「100%再エネ」の目標を、5年前倒しする勢いだ。
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メタとAWSの最強タッグ メタバース企業M&Aへの布石か
Facebookの運営元、米メタが米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)との提携を強化した。世界最大級のデータセンター群を運営するメタだがAWSの利用も拡大する。そこからはメタの思惑も透けて見える。
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グーグル系ロボタクシー試練の冬 衆人環視下で弱点を克服できるか
米アルファベット子会社である米ウェイモがサンフランシスコで進める自動運転タクシー(ロボタクシー)の実証実験にとって「試練の冬」がやってきた。カリフォルニアの冬は雨期。自動運転車のセンサーを遮る雨が降るのだ。
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本当の新社名は「メタ」ではない 込めたプラットフォームへの思い
GAFAは一般にプラットフォーマーと呼ばれるが、1社だけ例外があった。最近社名を変更した米フェイスブックだ。人々や企業をつなぐプラットフォームを自称していたが、アプリケーションなどのエコシステムづくりには失敗してきた。新社名には、長年の悲願が込められている。
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クリエーターに不人気のアップル 立ちはだかるエヌビディアの壁
「社内のエンジニアが選ぶのはMacですが、デザイナーはWindows一択でした」。日本のネット企業に所属するシステム管理者はそう指摘する。クリエーター向け市場で強い印象があるMacだが、近年はとある事情によって苦戦を強いられていた。
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大規模障害、みずほとは雲泥の差 フェイスブックがやっていたこと
米フェイスブック(2021年10月28日にメタへ社名変更)で2021年10月初めに、大規模なシステム障害が発生した。この障害に関する報告書を読んで感心したことがある。同社は普段からシステム障害に対応する訓練を繰り返しており、それが今回も役立ったというのだ。
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FB創業者が入れ込む「メタバース」 15年前のブームと何が違うのか
40代である筆者にとって思い出すと気恥ずかしくなるような、若い頃に流行したサイバー用語が復活の気配を見せている。米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)が入れ込む「メタバース」のことだ。
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ブラウザー戦争はグーグル完勝? MSが人海戦術で狙う逆襲劇
米マイクロソフトがWebブラウザーのEdgeをオープンソースソフトウエア(OSS)のChromiumベースに切り替えたことで、ブラウザー戦争は米グーグルの完勝で幕を閉じた、と思っていたのだが、どうもそうではないようだ。
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奇策で赤字減のGoogle Cloud 膨れ上がる巨額受注残に募る懸念
米グーグルのクラウド事業部門Google Cloudの損益がここに来て大きく改善している。2021年4~6月期における営業損失は5億9100万ドルで、前年同期の14億2600万ドルに比べて8億3500万ドル減少した。赤字が減ったのは大きな進展だが、決算からは厳しい内情も見えてくる。
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砂漠に向かうGAFAの巨大DC 環境問題生む「迷惑施設」に反発も
砂漠が広がる米アリゾナ州で、IT大手による巨大データセンター(DC)の建設ラッシュが続いている。太陽光発電が盛んなため、DCの「脱炭素」を図れるからだ。しかし巨大DCはサーバー冷却のために水を大量に消費する。
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国家情報機関の巨大クラウド契約 AWSとMSが因縁の対決
米国政府機関との巨大クラウド契約を巡って、米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)と米マイクロソフトが再び激しく火花を散らしている。今度は米国家安全保障局(NSA)による総額1兆円を超えるクラウド契約だ。NSAはAWSを選んだが、それにマイクロソフトが反発している。
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セキュリティー運用「コード化」でもグーグルが完全自動化を否定の訳
米グーグルが2021年7月、ビッグデータ分析によってサイバー攻撃を検出するセキュリティー情報イベント管理(SIEM)に、SQLクエリーでデータを分析する機能を統合した。背景にはセキュリティー運用を「コード化」しようとの考え方があるという。
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グーグルとエヌビディアが激突 「AIスパコン」世界最速はどっちだ
人工知能(AI)用スーパーコンピューターのランキングが2021年6月に発表された。理化学研究所の富岳が3連覇を達成した「TOP500」の話ではない。機械学習ベンチマーク「MLPerf」のランキングだ。米グーグルと米エヌビディアがそれぞれ最も優秀な成績を収めたと主張している。
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DCは太陽を追って砂漠に至る MSとグーグルの脱炭素が過激に
大手クラウド事業者によるデータセンター(DC)脱炭素の取り組みが、ますます過激になっている。