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 インターネットの普及で買い物は便利になった。店を探し回っても見つからなかった商品が簡単に見つかる。クレジットカードを使えば決済も注文時に終わる。今回は番外編として、ネットショッピングで遭遇した理不尽な出来事を報告したい。

 私がよく使うのはアマゾンジャパンが運営する「Amazon.co.jp」である。ネットショッピングの問題点は受け取りだ。ショップによっては受け取りの時間を指定できないし、指定できても時間の幅がある。いつ荷物が届くか分からず、家族のストレスになっていた。幸い、Amazonではコンビニエンスストアでの受け取りを選べる。荷物がコンビニに届くとメールで通知が来る。あとは時間があるときにコンビニに行って荷物を受け取ればよい。

 ある日、いつも荷物の受け取りに使っているコンビニの前を通りかかると、店の外に大きなロッカーを設置していた。「Amazon Hub」というサービスに対応したロッカーのようだった。Amazon Hubはコンビニや駅などで商品を受け取るためのサービスだ。セルフサービス型の「ロッカー」と店舗のカウンターで荷物を受け取る「カウンター」の2種類がある。

 そこで早速、ロッカーで受け取れるサービスを利用してみた。注文時に「お届け先」としてAmazon Hubのロッカーの名前を指定する。ロッカーに荷物が届くとメールでバーコードが送られてきた。そこでバーコードをスマートフォンのカメラで撮影してロッカーの場所まで行った。ロッカーのタッチパネルを押し、撮影したバーコードの画像をかざすと「カチャ」という音がして扉の1つが開く。その中に荷物が入っていた。あまりにあっけなく荷物が受け取れたので驚いた。

商品到着のメールが来ない

 先日も私はAmazonで商品を注文し、ロッカーでの受け取りを選択した。注文すると商品到着を知らせるメールの前に、到着予定日を知らせるメールが送られてくる。到着予定日にロッカーの前を通ったとき、ちょうど配達員がロッカーに荷物を入れていた。見ていると配達員が声をかけてくれ、私の荷物があるかどうか調べてくれた。だがその中に私の荷物はなかった。

 その日は結局、商品到着メールは来なかった。翌日、配送状況をAmazonの画面で確認したところ、「ロッカーの空きがないために、配達が遅延しています」と書かれていた。ロッカーのボックス数には限りがある。自分では何もできないので、もう1日待った。

 翌日も「商品到着予定日は本日」とのメールは来たが、商品到着メールは来なかった。配送状況を確認すると、この日も「ロッカーの空きがない」とある。配送状況を見ていないユーザーには何が起こったのかが分からないだろう。「空きがないことはメールでも知らせるべきでは」と感じた。

 自宅への配達の場合、受け取りの指定時間に2回続けて不在だと、普通は返送される。これ以上はロッカーへの再配達をしてくれないかもしれない。あるいは、次の日もロッカーの空きがない可能性もある。やむなく注文をキャンセルした。すると、配送状況の履歴に「受取拒否」と表示された。「いやいや、拒否じゃないでしょう。受け取れないから仕方なくキャンセルしたのに」という気持ちになった。

 ロッカーに空きがないと荷物を受け取れないのは、システムの不備だと言っていいだろう。そうした場合に備えて別の配送手段を指定する仕組みが必要だと思う。アマゾンジャパンはいずれこの問題に対応するはずだ。ただ心情的には、Amazon Hubのロッカーを使いたいとはあまり思えなくなってしまった。当分は、コンビニ受け取りに戻ろうと思う。

大森 敏行(おおもり・としゆき)
大森 敏行(おおもり・としゆき) 1991年日経BP入社。主にソフトウエア開発やネットワーク技術に関する記事を執筆。日経バイト、日経コンピュータ、日経エレクトロニクスなどを経て、現在は日経 xTECH副編集長。