
(写真:Getty Images、CG:Shige)
ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)の被害が一向にやまない。東映アニメーションはアニメ番組用コンテンツを納品できなくなり、トヨタ自動車は取引先の被害で工場の稼働を停止した。いずれも事業継続に深刻な悪影響を及ぼしたといえる。倒しても倒しても復活するゾンビのごときしつこい攻撃に対して守る側の難度は高まる一方だが、手立てが皆無というわけではない。先進的な対策を実践する企業や専門家への取材を通じ、事業を止めない対策の勘所を探った。
ランサムウエア対策の勘所
ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)の被害が一向にやまない。東映アニメーションはアニメ番組用コンテンツを納品できなくなり、トヨタ自動車は取引先の被害で工場の稼働を停止した。いずれも事業継続に深刻な悪影響を及ぼしたといえる。倒しても倒しても復活するゾンビのごときしつこい攻撃に対して守る側の難度は高まる一方だが、手立てが皆無というわけではない。先進的な対策を実践する企業や専門家への取材を通じ、事業を止めない対策の勘所を探った。
[Part 1]
工場の操業停止、病院の診察中止、映画の公開延期――。日本企業を襲うランサムウエア攻撃が事業継続に深刻な悪影響を及ぼしている。なぜ状況は悪化の一途をたどるのか。2つの要因を理解しよう。
[Part 2]
国内組織の6割がランサムウエア攻撃の被害に遭うなか、対策強化へ一刻の猶予もない。対策の足掛かりとしたいのが、ネット上に意図せず漏れ出した自社の情報だ。それらを基に対策すべき点を先回りで潰しつつ、侵入を早期検知でき隙のない防御体制を講じたい。
[Part 3]
どんなに手を尽くしてもサイバー攻撃を完全に防ぎ切ることは不可能だ。万が一被害に遭ったとき、大切なのは一刻も早く事業を再開すること。そのためにまず見直したいのがバックアップの取り方と経営層の巻き込み方だ。