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チーム営業を進める際の分担が決まった。しかし問題が残っている。成果を上げる営業には、作業レベルでPDCAを回すことが欠かせない。分担した作業を連携させて運用する方法をチームで実践する必要がある。

 この連載では主にSE出身の営業担当者に向けて、複数のメンバー(スタッフ)で効果的に営業活動を展開する「チーム営業」の進め方を、筆者の経験とノウハウを基に説明します。

 以前の回で「成果が上がり、進化が可能な営業体制」をつくるには、以下の2つが必要だとお話ししました。

チーム営業の作業分担を設定する

設定した作業分担を実際に運用する

 1つ目をおさらいします。営業の作業を洗い出し、スタッフのプロファイルを作成した後、各作業に最適なスタッフにひも付けるのが大事でしたね。また、全体の最適化を図り、各スタッフと個別に調整したり、作業内容に合意してもらって担当を確定したりするまでが一連の作業でした。今回から2つ目の「設定した作業分担を実際に運用する」を説明します。

分業制ではPDCAを回しにくい

 チーム営業を進めるうえで、どの作業をどのスタッフが担当するかに関する作業分担が決まりました。さっそく営業活動を始めよう──。ちょっと待ってください。まだ問題が残っています。このままでは「営業のPDCAが回せない」可能性があります。この問題を先に解決する必要があります。

 計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)を繰り返すPDCAは、業務を進める際に欠かせません。営業も同じです。最初からベストな営業ストーリーや営業体制をつくるのは不可能ですし、市場や顧客などの外部環境、自社商品や社内リソースなどの内部環境は常に変化します。

 そうした状況で成果を上げるために、営業でもPDCAを回すことが大切です。営業活動を通じてストーリーや体制を評価して「ストーリーや体制を変える」、場合によっては「営業目標を修正する」といった改善策を継続的に実施する必要があるからです。

 問題は、分業制を取っているチーム営業では、作業レベルのPDCAを回しにくいことです。

 前回をお読みになった皆さんは「CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援)といったシステムで情報を共有すれば、PDCAサイクルを回せるのでは?」という疑問を抱くかもしれません。確かにCRM/SFAは、営業のPDCAを回すうえで有用です。

 ただ、これらのシステムはあくまでも道具にすぎず、導入すれば営業のPDCAを回せるわけではない点に注意が必要です。システムを使う前提として、分担した作業を互いに連携させつつ、どう運用していくかを考えなければいけません。