
(写真:123RF)
2021年4月、多くの小中学校で児童・生徒への端末1人1台体制がスタートした。「GIGAスクール構想」が掲げる学習者主体の学びの実現に向け、学校のICTインフラ整備は着実に進んでいるように見える。とはいえ一部の先進校を除き、学校のICT活用は緒に就いたばかり。配布された端末を活用しきれていない学校現場の姿も浮かび上がる。ICT活用でOECD諸国中最下位の日本の学校は果たして変われるか。
ICT教育大国への道
2021年4月、多くの小中学校で児童・生徒への端末1人1台体制がスタートした。「GIGAスクール構想」が掲げる学習者主体の学びの実現に向け、学校のICTインフラ整備は着実に進んでいるように見える。とはいえ一部の先進校を除き、学校のICT活用は緒に就いたばかり。配布された端末を活用しきれていない学校現場の姿も浮かび上がる。ICT活用でOECD諸国中最下位の日本の学校は果たして変われるか。
再び小中学校が休校する――。2021年6月3日、沖縄県は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、県内の小中学校に臨時休校を要請、7日から順次公立の小中学校が休校に入った。
1人1台端末の利用に不可欠なのが快適なネットワーク環境だ。クラウドの活用が前提となるなか、WANが遅ければ学習に支障を来す。千葉県柏市と奈良市の取り組みは「GIGA時代」の参考になる。
GIGAスクール構想によって多くのITベンダーが教育現場に深く入り込む。端末のOSからクラウド基盤に至るまでIT大手の存在なしに学校DXは成り立たない。IT大手と教育とのかかわりからGIGA時代の学校ICT環境をひも解く。