
急速に進んだ円安、近年の電力料金高騰、半導体不足などによって、ITリソースのコストが上がっている。象徴的なのがAmazon Web Servicesなどドル建てのクラウドサービスだ。為替の変化が直撃し、2022年6月は前年同月に比べ2割を超えるコスト高になった。オフショア開発も円安によるコスト増の影響は必至で、ハードウエア調達も厳しさを増す。電力料金の高騰で、データセンター利用料の値上げも不可避である。翻弄される企業の実情と対応策に迫った。
増大するITコストをどう抑えるか
急速に進んだ円安、近年の電力料金高騰、半導体不足などによって、ITリソースのコストが上がっている。象徴的なのがAmazon Web Servicesなどドル建てのクラウドサービスだ。為替の変化が直撃し、2022年6月は前年同月に比べ2割を超えるコスト高になった。オフショア開発も円安によるコスト増の影響は必至で、ハードウエア調達も厳しさを増す。電力料金の高騰で、データセンター利用料の値上げも不可避である。翻弄される企業の実情と対応策に迫った。
[Part 1]
円安、電力料金高騰、半導体不足の三重苦でITのコストが上がっている。ドル建ての海外クラウドは円安の直撃を受けてコストが上昇。ソフト・ハード、データセンター、オフショア開発も中長期でみれば影響は必至だ。
[Part 2]
Amazon Web Servicesなどの海外クラウドの利用コストが増大している。ドル建て料金の場合、円安になるほど円換算のコストが上昇するからだ。クラウドのコストをどう抑制するか。3つのポイントを解説する。
[Part 3]
電力料金の高騰がデータセンター運営を直撃している。影響は施設内のラックを貸し出すハウジングで大きく、値上げが不可避な情勢だ。サーバーや一部設備も値上げ傾向にあり、付加価値型サービスにも影響が及ぶ恐れがある。
[Part 4]
部品価格の高騰でサーバーを中心にハードウエアの価格が上昇している。ユーザーは早期発注により、価格変動のリスクを抑えられる。ソフトウエアに対して円安による価格上昇の圧力が強まってきた。
[Part 5]
中国などでのオフショア開発が円安によるコスト増に直面している。国内回帰を図ろうにも、日本はIT人材不足が深刻で難しい。オフショア頼みが続き、一部で価格転嫁が始まりそうだ。