(写真:Getty Images)
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がん保険や医療保険を手掛けるアフラック生命保険がデジタルトランスフォーメーション(DX)のアクセルを踏み続けている。AI(人工知能)、音声認識、ロボットなど様々なデジタル技術を活用し、社内外で新サービスを矢継ぎ早に提供。業務を効率化しつつ、顧客の利便性を高めている。成果を連発するカギがアジャイル型の働き方だ。今もなおDXの手綱を緩めず、2020年6月時点で51のプロジェクトが走る。ウオーターフォール型を排した「DX革命」とも言うべきアフラックの取り組みに迫る。

 「新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、企業がDXに取り組む必要性がより高まっている。非対面・非接触が社会全体で今まで以上に求められているからだ。こうした社会の要請や顧客本位の業務運営を進めていくうえで、DXをより一層加速していく必要がある」。アフラック生命保険の二見通上席常務執行役員CIO(最高情報責任者)はこう話す。同社では2020年6月時点で実に51のDXプロジェクトが進行中だ。

図 アフラック生命保険が進めている主なデジタル関連施策
図 アフラック生命保険が進めている主なデジタル関連施策
連発するDXプロジェクト
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 アフラックはコロナ禍以前から「顧客・保険代理店」「マーケティング・営業」「社内業務」の3つの領域でDXを進め、成果を上げてきた。例えば2019年11月に提供を始めた「ビジュアルIVR」は顧客がコンタクトセンターに電話をかけた際の体験を一新。電話をかけてきた顧客のスマートフォンに問い合わせ項目を表示する仕組みを導入し、音声ガイダンスを待つ時間を無くした。2019年12月に稼働した「あひるーぺ」と呼ぶAI(人工知能)を組み込んだ検索システムは、社内の情報系システムで管理する10万件の情報を網羅。社員と協力会社の担当者計約1万5000人が検索にかける時間を6割減らせた。

顧客対応のための3Dアバター付き音声チャットボットの画面
顧客対応のための3Dアバター付き音声チャットボットの画面
(写真・画像提供:アフラック生命保険)
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10万件の業務マニュアルなどを検索できる「あひるーぺ」の画面
10万件の業務マニュアルなどを検索できる「あひるーぺ」の画面
(写真・画像提供:アフラック生命保険)
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顧客のスマホに音声ガイダンスの選択肢を表示する「ビジュアルIVR」の画面
(写真・画像提供:アフラック生命保険)
顧客のスマホに音声ガイダンスの選択肢を表示する「ビジュアルIVR」の画面
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 同社はDXプロジェクトをどのように進め、成功させてきたのか。3つの事例から詳しくみていこう。