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「共通EDI」が広がれば中小企業が強くなり、日本全体の競争力が上がる。応用すれば「アマゾン対抗」も夢ではない。「大企業主導」「業種別」など分断化されたEDIの「大連合」を組めるか。

 これまで大企業は独自のEDI(電子データ交換)システムを導入し、下請けの中小企業にも導入を求めてきた。受注側の中小企業は取引先の大企業ごとに専用端末を用意しなければならず、端末料金などの負担を強いられる例も多かった。

 2000年代以降は専用端末に代わって、Webブラウザー上で扱えるWeb-EDIの導入が進んだ。ところがWeb-EDIにも問題がある。受注者である中堅企業や下請けの中小企業が、発注者である大企業のEDIにログインして受注に必要なデータを手入力しなければならない点だ。受注した中小企業は発注情報をCSVデータとしてダウンロードできるが、自社システムとはデータの項目や仕様が異なる場合、手作業で注文内容を特定し、読み込ませる必要がある。

 こうした問題を改善するため、「流通BMS」や「鉄鋼EDI」、建設業のEDIである「CI-NET」など、業界ごとのEDIが整備された。だが、複数の業界と取引がある中小企業の場合は、やはりEDIに対応する負担を強いられた。

 つながらないEDIが乱立する現状は「多画面問題」と呼ばれる。受注者である中小企業は、取引先が増えるほど、多数のEDI端末やWeb-EDIの画面を扱うことになる

 さらに、データは手作業で自社システムに入力しなければならない。このほかFAXを使った非効率な受発注も多い。つながらない従来のEDIは「三層構造の問題を生んでしまった」と、ITコーディネータ協会(ITCA)の川内晟宏フェローは語る。

図 従来型EDIの問題点と、中小企業に普及しなかった理由
図 従来型EDIの問題点と、中小企業に普及しなかった理由
既存EDIからの脱却が不可避
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 今流行するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入しても、課題は抜本的には解決できない。「取引先ごとにRPAが必要になって手間が減らない」(中小企業庁経営支援部イノベーション課)。

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