
検索エンジンのバイドゥ(Baidu)、ECサイトのアリババ集団(Alibaba)、ネットサービスのテンセント(Tencent)、通信機器メーカーのファーウェイ(HUAWEI)。4社は「BATH(バス)」と呼ばれ、各分野の中国最大手としてIT産業を強力にけん引してきた。しかし中国経済の減速や米国との貿易摩擦、当局の規制強化などを受け各社の事業は転換期を迎えている。4社の成長戦略は日本企業にとっても無縁ではない。各社の最新動向を追った。
転換期を迎えたバイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイ
検索エンジンのバイドゥ(Baidu)、ECサイトのアリババ集団(Alibaba)、ネットサービスのテンセント(Tencent)、通信機器メーカーのファーウェイ(HUAWEI)。4社は「BATH(バス)」と呼ばれ、各分野の中国最大手としてIT産業を強力にけん引してきた。しかし中国経済の減速や米国との貿易摩擦、当局の規制強化などを受け各社の事業は転換期を迎えている。4社の成長戦略は日本企業にとっても無縁ではない。各社の最新動向を追った。
ファーウェイ
米国からの激しい攻撃にさらされる中国ファーウェイ(華為技術)。携帯電話基地局のシェアは世界1位、スマートフォン出荷台数が世界2位の同社に対して、米国政府は調達先から排除したうえに、米国企業に製品調達の停止や米国部品・技術の輸出を禁じる措置を講じた。
アリババ集団
アリババ(阿里巴巴)集団の業績が堅調だ。2019年3月期の決算は、売上高が前期比51%増の3768億元(6兆288億円)、営業利益は同17.6%減の570億元(9120億円)だった。営業減益だったものの要因は株式報酬費用の増加や訴訟和解金で、これらの影響を除くと同8.0%の増益だったという。
テンセント
中国ネットサービス最大手のテンセント(騰訊控股)が正念場を迎えている。稼ぎ頭のゲーム事業は若年層の利用規制強化で頭打ち。メッセンジャーサービス「QQ」やスマホ向けSNS「微信」(海外版はウィーチャット)は高いシェアを維持しているが、景気減速のあおりを受けて広告収入が伸び悩む。
バイドゥ
バイドゥ(百度)が「BATH」の一角から脱落する可能性が浮上してきた。2000年創業の同社はインターネット検索で中国最大手だが、ネット端末の主役がスマホに変わってから勢いに陰りが見え始める。さらに、検索サービスにこだわり過ぎて他領域への進出で出遅れた感がある。