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 バイドゥ(百度)が「BATH」の一角から脱落する可能性が浮上してきた。2000年創業の同社はインターネット検索で中国最大手だが、ネット端末の主役がスマホに変わってから勢いに陰りが見え始める。さらに、検索サービスにこだわり過ぎて他領域への進出で出遅れた感がある。

 2019年1~3月期は3億2700万元(52億3200万円)の最終赤字。四半期ベースの赤字は05年の上場以来初めてという。

動画配信サービスが収益の柱に

 バイドゥも手をこまぬいているわけではない。検索を軸にした多角化で挽回を図る。具体的には動画配信サービスの提供、旅行サイトへの投資、O2O(Online to Offline)生活サービスやFinTech分野への参入などだ。

図 バイドゥの収入源別売上高の推移
図 バイドゥの収入源別売上高の推移
広告収入依存から脱却へ(出所:バイドゥのアニュアルレポート(各年)を基に作成)
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 中でも好調なのは、中国のネットフリックスを目指す動画配信サービス「愛奇芸(アイチーイ)」である。

 同社は順調に成長しており、親会社のバイドゥは昨年3月に米国ナスダック市場に上場させた。

 愛奇芸はオンライン広告や有料会員費などを主な収益源とする。単なるテレビ番組のオンライン配信ではなく独自の番組を制作し新たな利用者の獲得を目指す。昨年は3000万人超の新規会員を獲得し、有料会員収入は128億元(2048億円)と2017年から倍増したという。

 中国のインターネット業界では無料サービスによる利用者の囲い込みが当たり前で、有料化は利用者離れを招くとされていた。愛奇芸の成功は消費者マインドが変わる兆しかもしれない。

 愛奇芸をはじめとする娯楽関連サービスの拡充によって、バイドゥの売り上げに占める広告収入は9割超から8割に低下した。検索サービスを基にする広告収入依存から脱却しつつある。

 娯楽関連サービスに加えてもう1つバイドゥが力を入れているのがAIだ。同社のAIの取り組みは歴史がある。2015年には対話型ロボットの「小度」を発表、後に対話式AIプラットフォームの「度秘OS(DuerOS)」をリリースした。