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VR・ARデバイスは発展途上であり、新モデルが出ると性能がかなり上がる。デバイスはいくつかのタイプに分けられ、それぞれ向く用途がある。代表的な製品と共に、企業が導入する際の選び方を解説する。

 VRとARでは、使うデバイスが全く異なる。前者は画面が非透過型、後者は透過型だ。

 VRデバイスは「VR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)」「VRゴーグル」などと呼ばれる。ここではVR用HMDという名称を用いる。

 VR用HMDを装着すると視界がディスプレー映像に覆われ外が見えない。HMD内蔵のセンサーによって顔や視線の向きを検知しそれに合わせて映像を表示するのが基本的な仕組みだ。

 VR空間への没入感を高めやすい半面、周囲や足元の様子が分からないうえに乗り物酔いに似た「VR酔い」の症状になることがある。研修や訓練の用途なら問題ないが、製造や工事といった業務の現場では危険を伴うので使いにくい。

VRデバイスの草分けOculus

 VR用HMDの製品としては、米フェイスブックが買収した「Oculus(オキュラス)」シリーズが草分け的な存在だ。Oculusはもともと個人の娯楽向けとして普及したが、企業用途でもポピュラーである。

 台湾HTCの「VIVE(バイブ)」シリーズもVR用HMDの代表的な製品の1つだ。これも企業での導入実績が多い。

 OculusとVIVEにはそれぞれ、PCとケーブルで接続する「PC接続型」と単体で使える「スタンドアロン型」がある。PC接続型はケーブルの取り回しがやや面倒だが、高性能なPCに接続することで性能を拡張できる。スタンドアロン型は取り回しに優れる半面、基本的に性能を拡張できない。

 PC接続型では米マイクロソフトが提唱する「Windows MR」に準拠したデバイスも選択肢になる。台湾エイサーや中国レノボ・グループ、富士通といったPCメーカーが製品化している。Windows 10のVR機能と連携動作する。OculusやVIVEに比べて後発で導入実績は少ないが、Windowsアプリケーションと連携させたい場合などに向く。

図 VR用ヘッドマウントディスプレーの2つのタイプと業務利用に向く主な製品
図 VR用ヘッドマウントディスプレーの2つのタイプと業務利用に向く主な製品
PC接続型かスタンドアロン型(写真提供:台湾HTC、米フェイスブック、台湾エイサー、セイコーエプソン、米マイクロソフト)
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 HMDには市販のスマートフォンをはめ込んで使うタイプもある。前出のOculusから技術供与を受けて韓国サムスン電子が販売する「Galaxy Gear VR」などが知られている。

 ARデバイスはHMDの前面がシースルーになっており現実世界に情報を重ね合わせて表示する。機械や工具、計器といった目の前にある対象物を認識し、それに重ねるように情報を表示する。VRに比べると没入感が乏しく、VR酔いの症状が出にくい。製造や工事など業務の現場でも使いやすい。

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