
(写真:Getty Images)
新型コロナウイルス感染症対策で医療現場でのAI活用が急拡大している。未知のウイルスに対する知見をいち早く共有し、感染リスクの少ない環境で患者をトリアージする。人間とAIが分業することで、診断や治療、創薬の効率を高める狙いだ。医療現場のAI活用は長くその必要性が叫ばれていたが、新型コロナ禍で一気に進み出した。画像診断支援、問診、創薬の場でそれぞれ進むAI活用の現状と課題を探る。
新型コロナで進む技術革新
新型コロナウイルス感染症対策で医療現場でのAI活用が急拡大している。未知のウイルスに対する知見をいち早く共有し、感染リスクの少ない環境で患者をトリアージする。人間とAIが分業することで、診断や治療、創薬の効率を高める狙いだ。医療現場のAI活用は長くその必要性が叫ばれていたが、新型コロナ禍で一気に進み出した。画像診断支援、問診、創薬の場でそれぞれ進むAI活用の現状と課題を探る。
続々承認、導入加速 中国AIとタッグ
新型コロナウイルス対策として、人工知能(AI)を使って肺のコンピューター断層撮影装置(CT)画像を解析するシステムが注目を集めている。
院内感染と受診自粛をダブルで防ぐ
新型コロナの院内感染を防止する目的で、患者が自分のスマホなどで問診を受けられる「AI問診」も本格始動した。有志団体である一般社団法人日本医療受診支援機構は2020年4月28日からWebアプリケーション「AI受診相談ユビー新型コロナウイルス版」を無償提供している。
富岳で勢いづく日本 治療薬の候補探索が加速
新型コロナ対策を機に、AIなどを使った創薬が一気に加速しそうだ。この「AI創薬」を後押しするのが性能世界1位を誇るスーパーコンピューター「富岳」である。富岳は理化学研究所と富士通が共同開発した。