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DX先進企業と位置付けられる「DX銘柄2021」。目立ったのは社内外の組織を巻き込んで成果をスケールアップする取り組みだ。さらにITの内製力を高めてDXの成果を上げる企業も増えている。

 「日本企業はPoC(概念実証)地獄だ。うまくいったら導入しましょうという姿勢ではDXは永遠に成功しない。本気で実行するのであれば初めから覚悟をもって取り組むべきだ」――。

 日本を代表するデジタルトランスフォーメーション(DX)先進企業を、経済産業省と東京証券取引所が毎年選定する「DX銘柄」。2021年6月に発表された「DX銘柄2021」の評価委員会委員長を務めた一橋大学の伊藤邦雄CFO教育研究センター長はこう警鐘を鳴らす。「銘柄への選定を通じて、DXをレジリエント(柔軟)な形で企業内に定着させてほしい」(伊藤氏)。

 DX銘柄は東証上場(第一部、第二部、マザーズなど)の約3700社を対象とするアンケート調査の結果を基に、有識者らで構成するDX銘柄評価委員会が業種ごとに原則1~2社を選んだ。前身の「攻めのIT経営銘柄」から数えて7回目となる今回は、前回のDX銘柄2020より7社少ない28社が選定された。今回は応募条件として、2020年5月に始まった国の認定制度「DX認定」に申請していることが条件に加わった。次回の「DX銘柄2022」からは「DX認定を受けていることが条件となる見込み」(経済産業省の田辺雄史商務情報政策局情報技術利用促進課課長)だ。

表 「DX銘柄2021」の選定企業
SREホールディングスが初選出でグランプリに
表 「DX銘柄2021」の選定企業
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 DX銘柄の中で最もデジタル時代を先導する企業である「DXグランプリ」には日立製作所と、不動産事業や人工知能(AI)などを手掛けるSREホールディングス(旧ソニー不動産)の2社が選ばれた。SREホールディングスは初選出ながら、グランプリに輝いた。

 SREホールディングス以外にも出光興産やセブン&アイ・ホールディングス、SGホールディングス、東海東京フィナンシャル・ホールディングスなど7社が初選出された。7年連続の選定企業はアサヒグループホールディングスやブリヂストンなど5社だった。