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自社のみならず不動産業界全体のDXに向け突き進むSREホールディングス。全社を挙げてDXに取り組む日本航空は、空港の新サービスを次々と実現している。「巻き込み力」を発揮してDXのスケールを拡大する4社の軌跡を明らかにする。

SREホールディングス
自社技術を外部に提供 「不動産業界のDX」に舵切る

 ソニーグループから発足したSREホールディングスは、デジタル技術を駆使して自社のビジネスモデルを変革し急成長を遂げてきた。トップ主導で自社のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するだけでなく、社内で培った技術を外部にも提供し不動産業界全体のDXを推し進めてきた。

 組織の枠を超え、他社を巻き込んでDXを実行する。この取り組みが評価され、同社はDX銘柄に初選出ながら「DXグランプリ」に輝いた。

図 SREホールディングスのビジネスの変貌
図 SREホールディングスのビジネスの変貌
自社開発システムの外販で市場の活性化に力注ぐ
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不動産仲介のシステムを外販

 「創業当初は得意のテクノロジーを武器に不動産仲介市場でシェアを拡大する戦略だった。しかし途中から自社開発システムの外販も始め、市場自体の活性化に力を注ぐ戦略に切り替えた」。SREホールディングスの西山和良社長兼CEO(最高経営責任者)は自社の経営戦力をこう語る。

SREホールディングスの西山和良社長兼CEO(写真:村田 和聡)
SREホールディングスの西山和良社長兼CEO(写真:村田 和聡)
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 同社はもともと、デジタル化が遅れる不動産仲介事業で、ITを活用して自社の業務効率を高めシェアを奪う戦略だった。ただ順調に仲介事業のシェアを伸ばしていく過程の2016~2017年ごろに、「同業の不動産会社の経営者から当社のシステムを外販してほしいとの声を多くもらうようになった」(西山社長兼CEO)。

 西山社長兼CEOは不動産業界でDXの機運が高まっていると察知し、経営方針を大胆に切り替えた。不動産仲介市場の限られたパイを競合他社と奪い合うのではなく、自社開発のシステムを外部に提供することで不動産業界のデジタル化を進め、市場全体を活性化させる方向に舵(かじ)を切る決断を下した。「当社の仲介事業は着実に伸びていたが、まだ規模がそれほど大きくなかったことも、ビジネスモデルを一気に変える決断の後押しになった」(同)。

 同社は2018年度から本格的にシステムの外販を開始。物件の売り手の集客から最終的な契約業務まで、不動産取引の川上から川下までをカバーしているという。「当社は自分たちでリアルな不動産取引を手掛けており、現場の営業にとって本当に使いやすいシステムを社内のITエンジニアが内製で開発してきた。社内にITエンジニアを抱えているのは大きな強みだ」と西山社長兼CEOは語る。