ITコンサル、開発、運用などサービス6部門で首位が総入れ替え――。最新の顧客満足度調査はトップ企業の顔ぶれが大きく変わった。テレワーク関連分野や新設した経費精算など24部門を総括する。
25回目の「顧客満足度調査 2020-2021」は24部門でランキングが固まり、13部門で首位が入れ替わった。
ユーザー企業は人工知能(AI)などをビジネスに適用するデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させている。2020年春以降、新型コロナウイルスの感染拡大の防止策として緊急でテレワークに取り組む必要に迫られ、業務を進めるにあたって非対面・非接触が求められた。
こうした状況下、調査ではDXの推進に大きくかかわる「ITコンサルティング/上流設計」「システム開発」「システム運用」のサービス全部門で首位が入れ替わった。テレワークに不可欠な「ノートPC」や、非対面・非接触の会議を実現する「ビデオ・音声会議システム/サービス」といったコロナ禍での業務の変化に関連する部門でも首位交代が著しかった。
調査は企業や自治体などの情報システム部門に向けて調査票を送付するアンケート形式で実施した。ITに関する製品やサービスを24部門に細分化し、各部門におけるベンダーの満足度を尋ねた(末尾の調査概要を参照)。
調査対象の部門は一部見直した。新たな部門として「経費精算ソフト/サービス」を立ち上げた。背景には、2015年以降の相次ぐ電子帳簿保存法の改正で、領収書などをペーパーレスで処理できる経費精算ソフトやサービスの普及が進んだことがある。
前回まで2部門に分けていた「仮想化製品」「統合運用管理ソフト」は今回、「運用管理・仮想化ソフト/サービス」として統合した。そのうえで「サーバー/ネットワーク」「クライアント」の2つに分けて調査した。
「データ分析・利活用支援ソフト/サービス」は前回までの「情報分析・意思決定支援ソフト/サービス」から部門名を見直した。