全2199文字
PR

 Google Cloudを企業システムに活用する事例が日本でも増えてきた。セブン-イレブン・ジャパンは2020年9月に稼働させた新たなデータ活用基盤「セブンセントラル」をGoogle Cloud上に構築した。金融でも、NTTデータが同社のキャッシュレス決済総合プラットフォーム「CAFIS」のデジタル化を進めるための基盤にGoogle Cloudを採用。ふくおかフィナンシャルグループの子会社で、2021年5月にサービスインした「みんなの銀行」もGoogle Cloud上で稼働する。

 「良いテクノロジーを持っているし、金融といったこれまでクラウドでは難しかったエリアにも使われていることに驚いた」。2020年9月にグーグル・クラウド・ジャパンに加わった石積尚幸上級執行役員パートナー事業本部は、率直な感想を述べる。

 さまざまなサービスを提供するGoogle Cloudだが、とりわけデータ分析関連サービスへの評価は高い。先のセブンセントラルが採用したデータウエアハウス「BigQuery」が代表例だ。最近では、分散型データベース「Cloud Spanner」にも注目が集まってきた。みんなの銀行がGoogle Cloudを選んだ理由はCloud Spannerの存在が大きかったという。セブン-イレブン・ジャパンもセブンセントラルでCloud Spannerを活用している。

表 データ活用に役立つGoogle Cloudのサービス例
データ関連サービスを拡充(出所:Google Cloudの資料を基に日経コンピュータ作成)
表 データ活用に役立つGoogle Cloudのサービス例
[画像のクリックで拡大表示]

 「技術力は高いが、とっつきにくい」。開発者目線で次々と先端技術を繰り出すGoogle Cloudは、時に企業ユーザーにはこう映る。とっつきにくさの要因として、AWSやAzureに比べてパートナーの数やユーザー同士の交流が少ないことが挙げられる。Windowsのパートナーを活用できるAzureや、早くからユーザーコミュニティー「AWS Users Group - Japan(JAWS-UG)」を充実させてきたAWSに比べると、特に日本の企業システム領域ではGoogle Cloudは後じんを拝してきたといえる。

 しかし最近になって、Google Cloudも日本でパートナーやユーザーコミュニティーの拡充にこれまで以上に力を注ぎ始めた。