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通信料金がLTEより桁違いに安く、省電力が売りの通信規格「LPWA(ローパワー・ワイドエリア)」が日本全国で使われ始めた。LPWAを貪欲に使いこなす先進事例を紹介しよう。

 タワーマンションが林立する東京・勝どきでは2018年7月からLPWAを活用した宅配ボックスが稼働し、住民の生活を支えている。

 物流ベンチャーのウィルポートが提供する宅配ボックス「まいどうもポスト」は仏シグフォックスが開発したLPWAの「Sifgox」で扉の開閉をサーバーに通知する。Sigfoxについては国内では京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が通信サービスを展開する。

 荷物を届けに来た配達員はロッカー表面に記された案内に沿ってWebサイトで連絡先を登録のうえ、配達伝票にある受取人の携帯番号を入力する。配達員が宅配ボックスの扉を指定すると、サーバー側から扉を開けるための暗証番号が届く。扉を開けた後、サーバー側で新たな暗証番号を生成し、配達員のスマホに送る。配達員は荷物を入れ、扉のダイヤルに暗証番号をセットして施錠する。扉を閉めたとの情報がSigfoxを介してサーバー側に届くと受取人のスマホに扉番号と暗証番号を通知する。受取人はその番号で扉を開け荷物を受け取る。

管理機能付き宅配ボックスを低価格で
Sigfoxによる開閉検知機能を搭載した宅配ボックスと、利用状況を示すスマホ画面
管理機能付き宅配ボックスを低価格で
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 LPWAとスマホを組み合わせた事業モデルにより、宅配ボックス本体の価格を16万8000円(縦4段×横1列の屋外設置タイプ)、システム利用料を月5200円(同)に抑えた。「Sigfoxのおかげで300万~400万円かかる高機能のマンション向け宅配ボックスよりも5割以上安くできた。Sigfoxの電波は屋内でも届くし、電池で動くため電源工事も不要だ」(ウィルポートの藤原康則社長)。