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モダナイズプロジェクトに共通する3つの関門が明らかになった。「移行対象の絞り込み」「移行方法の選択」「現新比較テスト」だ。これらの関門ごとに、モダナイズの実践ノウハウを解説する。

移行対象の絞り込み
ビジネス面の考慮も

 「アプリを調べると平均3割ぐらいは使われておらず、モダナイズの対象から外せる」(NECの浅野友彦デジタルビジネスオファリング統括部ディレクター)。「使っていないロジックをテストの対象外にすればコスト削減になる」(TISの川口昌宏モダナイゼーションビジネス開発部長)。実際、パート2で紹介したJFEスチールは現行システムから600万ステップを削った。

 NECは4ステップでIT資産を分析する。まず現行システムの棚卸しを行い、分類し移行対象システムを選び出す。次に「ソースの呼び出し関係を調べ、未使用のソースを抽出する」(NECの浅野ディレクター)。移行対象が決まったら移行方法を選び、最後に移行ツールへの影響を調査する。

図 4ステップで進めるNECの資産分析手法
図 4ステップで進めるNECの資産分析手法
移行対象を絞り込む(出所:NECの資料を基に日経コンピュータ作成)
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 アプリの仕分け基準として、利用頻度に加え、ビジネスや業務への貢献度も大切だ。NTTデータは「業務の独自性」と「競争力強化への貢献度」の2軸による4象限で業務を仕分ける「ADMコンサルティング」を提供する。競争力強化への貢献度が低く、業務の独自性が高い象限のアプリは「パッケージやSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)に移行したり、塩漬けにしたりしてモダナイズを省力化する」(NTTデータの岡田譲二技術革新統括本部システム技術本部ADM技術部課長)。