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システム内製にかじを切る企業が多い中、DXの手法として「持たない」を選択。業務システムをオンプレミスからSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)へと全面移行した。店舗運営の「裏」の仕組みをデジタルで変革し、成長を支える。

 「本当に何とかしなければならないという積年の思いがあった」――。トリドールホールディングス(HD)の粟田貴也社長は、改革前のシステムに対する危機感についてこう語る。

 トリドールHDは外食産業全体が打撃を受けた新型コロナウイルス禍でも素早く業績を回復させた。2021年3月期の売上収益は1347億円と前年度から落ち込んだものの、2022年3月期には1533億円とコロナ禍前の水準にまで戻した。直近の2023年3月期第1四半期、同第2四半期も増収の成長基調にある。

図 トリドールホールディングスの業績推移
図 トリドールホールディングスの業績推移
新型コロナ禍で一時的に落ち込むも再成長(出所:トリドールホールディングスの資料を基に日経コンピュータ作成)
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 同社は「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに、海外展開を加速させる考え。2028年3月期には売上収益を約2倍の3000億円に高め、「世界で5500店舗を超えるようなグローバルフードカンパニー」になることを目指す。だが、高い目標を実現するには「ITが足かせになっていた」(粟田社長)。

 これまで同社が築いてきたオンプレミスの業務システムでは国内・外の急速な店舗展開を支えられず、間接部門を含めた店舗を支える「裏」の仕組みを抜本的に改革する必要があった。そこで、2019年から異色とも言えるDX(デジタル変革)が始まった。このDXを託されたのが、同年9月に同社初のCIO(最高情報責任者)に就いた磯村康典執行役員CIO兼CTO(最高技術責任者)BT本部長だ(45ページに関連記事)。

表 トリドールホールディングスのシステム導入・切り替え時期
約3年でオンプレミスからSaaSへ(出所:トリドールHDの資料を基に日経コンピュータ作成)
表 トリドールホールディングスのシステム導入・切り替え時期
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