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DX基盤では、マイクロサービス化やマルチデバイス対応などが必要になる。既存アプリケーションを活用する際は、コンテナ化の検討も視野に入れる。DX基盤を通じて、レガシーなシステムやデータを最大限に活用したい。

 DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けたプラットフォームやシステムアーキテクチャーが決まったら、その上でさまざまなアプリケーションをどのように設計、構築していくかを検討する。

 古いプログラム言語で作られたアプリケーションの扱いも重要だ。プログラム言語のバージョンアップ、もしくはCOBOLからJavaへの変換などが必要になる。

 今回は、レガシーを生かしながらDX基盤を使い続けて、進化させていくためのアプリケーション構築のあり方を解説する。

DX基盤の全体像

 一般的なDX基盤の全体アーキテクチャーを図に示した。

図 DX基盤の全体アーキテクチャーの例
図 DX基盤の全体アーキテクチャーの例
マイクロサービスを活用する
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 既存システムの構成にとらわれず新サービス向けのアプリケーションを開発する場合、クライアントとビジネスロジックを実装するサービス層の間にAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携サービスをはさむ。そのうえでクライアントとサービス層を分離し、ロジック層をマイクロサービスで構築するのが一般的だ。

 これからはPC上のWebブラウザーに加えてスマートフォンやタブレット、外部機器からのデータも収集する機会が増える。そのため、システムにはマルチデバイスに対応できる仕組みが欠かせない。

 一定数の既存システムをそのまま残しているケースでは、疎結合になるようにインテグレーション層をはさみ、基幹システムと連携することも重要だ。これにより基幹システムを連携した新たなサービスの提供が可能になる。また、サービス層に障害があっても基幹システムには影響を与えずに稼働させることができる。

 既存システムで使っているデータを分析基盤に連携する必要もある。従来はデータウエアハウス(DWH)用のデータベースにデータを蓄積し分析していたケースが多かった。最近では、画像や音声などの非構造データが加わりデータ量も増えるので、それに対応できるようにデータの分析基盤領域を切り出して構築するとよい。