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 病院で診察を受けたら、医師から薬と「アプリ」を処方された――。早ければ2020年にもこんな状況が当たり前になる。医療分野のデジタル活用で2020年に注目されるのが「治療用アプリ」だ。患者に日々助言し、生活習慣病などの治療を支援する役割を担う。

 実用化が先行するのはニコチン依存症で禁煙治療を受ける患者向けのアプリだ。ベンチャー企業のCureApp(キュア・アップ)が慶応義塾大学医学部と共同開発したものが有名だ。

CureAppが開発中の治療用アプリのイメージ(写真提供:CureApp)
CureAppが開発中の治療用アプリのイメージ(写真提供:CureApp)
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 CureAppのアプリは患者がその日の気分や服薬状況を入力すると、呼気中の一酸化炭素(CO)の濃度なども参考に、個別のアドバイスを表示する。例えば患者が「たばこを吸いたくなった」と入力すると「ガムをかみましょう」などと具体的な行動を提案する。医師は診療の際、患者が日々入力した情報を参照して役立てる。

 CureAppは同アプリで日本初となる治療用アプリの薬事承認を目指しており、アプリによる治療の効果を示すために臨床試験に取り組んだ。臨床試験にはお金と時間がかかる。それでもCureAppが承認申請する道を選んだのは、承認後に治療用アプリの保険適用を目指すためだ。

 日本では承認後に保険適用され、保険診療による治療に利用されることで医薬品や医療機器が普及する。承認時期は未定だがCureAppは2020年にも実用化したいと意気込む。