想定外の地下埋設物の影響で着工が遅れていた横浜市臨海部のロープウエー整備計画が、再び動き出す。海上に設ける支柱の建設工事を2月初旬から本格的に始める。2020年の東京五輪前を目指していた開業は、21年3月へと遅れる見通しだ。
ロープウエーの名称は、「YOKOHAMA AIR CABIN」(仮称)。みなとみらい21(MM21)地区の新港ふ頭にある運河パークとJR桜木町駅前の間の約630mを結ぶ(図1、2)。遊歩道「汽車道」に沿って、支柱を海上に3基、陸上に2基設置。両端に停留所を設ける。
横浜市は17年度に臨海部の新たな交通サービスを公募。MM21地区で遊園地「よこはまコスモワールド」を運営する泉陽興業(大阪市)が提案したロープウエー事業を選定した。
施設は泉陽興業が整備し、費用も全て負担する。支柱の設計と施工は、東亜建設工業が担当。停留所は、山下設計が設計を、ピーエス三菱が施工をそれぞれ担う。全体の照明計画は石井幹子氏が手掛ける。総事業費は約60億円の見込みだ。