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 東京都府中市で官製談合疑惑が持ち上がった。警視庁は2020年6月2日、府中市が19年に実施した2件の土木工事の指名競争入札で、事前に市議2人に最低制限価格を漏らしたとして、当時の都市整備部長を官製談合防止法違反容疑で逮捕した(図1)。

図1■ 府中市で都市整備部長逮捕
図1■ 府中市で都市整備部長逮捕
職員の逮捕を伝える東京都府中市のホームページ。日経クロステックが画像の一部を加工
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 併せて、価格情報を受注者側に漏らした市議2人と、落札した府中植木(府中市)と池田土木(同)の2社の社長を公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕。市議と池田土木の間で価格情報を仲介した玉川造園(同)の社長も、同容疑で逮捕した。

 事件が起こったのは、府中市が19年8月28日に開札した「四谷さくら公園(2期)拡張整備工事」と、同年9月11日に開札した「浅間町1丁目地内道路新設工事」の2件の指名競争入札だ。

 警視庁によると、当時の都市整備部長は2件の入札でそれぞれ別の市議に最低制限価格を漏洩。公園拡張工事では、一方の市議が入手した価格情報を府中植木の社長に直接教えた。道路新設工事では、もう一方の市議が玉川造園の社長を通じて池田土木の社長に価格情報を伝えた。

 公園拡張工事の入札は、府中植木が最低制限価格を9円上回る1億1220万4080円で落札。道路新設工事は、池田土木が最低制限価格と同額で落札した。

 府中市によると、行政管理部契約課の職員が道路新設工事の入札結果に疑念を抱いた。市は以前から工事の予定価格を事前に公表していない。参加者の入札額が最低制限価格と一致する例は近年ではなかった。

 道路新設工事の開札当日の19年9月11日には、他に水路と公園フェンスの2件の改修工事の開札が行われた。池田土木は、それら3件の入札に全て参加していたが、1円単位の金額を投じたのは道路新設工事だけだった。