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 日本橋上空に架かる首都高速道路の地下化に併せて、銀座を通る東京高速道路(KK線)を遊歩道とする案が浮上している。大型車が通れないKK線を廃止し、銀座にトンネルを造る案が有力になっているからだ。

 東京都中央区の山本泰人区長は2019年10月21日、小池百合子都知事との会談で遊歩道の整備案を示した(図1)。

図1■ 高架橋の上を緑化
図1■ 高架橋の上を緑化
KK線を緑化するイメージ。2kmにわたるKK線を全て遊歩道とする考えだ(資料:中央区)
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 日本橋の首都高地下化に伴い、都心環状線を江戸橋ジャンクションから切り離し、KK線などを通る新たな環状ルートに変える計画がある。しかし、1959年から供用しているKK線は耐荷重が低く、幅員やカーブの曲率半径は現行の道路構造令が定める大型車の通行基準を満たしていない。

 東京都と国土交通省、首都高速道路会社は、大型車が通れる環状ルートを確保するため、KK線の高架橋を強化する案と地下に別ルートを新たに整備する案の2案を検討している。一方で東京都は、「東京高速道路(KK線)の既存施設のあり方検討会」の初会合を10月10日に開催。1年後をめどにKK線の活用策をまとめる方針だ。

 こうした動きを受け、地元の中央区も検討を始めた。中央区環境土木部の三留一浩環境政策課長は、遊歩道化の案を出した理由について以下のように語る。

 「補強案は高架下の商業施設の営業に大きな影響が出る他、大幅な改修が必要になる。国や都の検討では地下に新たなルートを造る案が有力だ。その場合、KK線は八重洲線と都心環状線をつなぐ従来の役割を果たさなくなるため、撤去される可能性がある。緑の少ない銀座周辺の緑化に活用したいと考えた」

銀座を緑で囲む

 中央区は19年9月に、都心環状線の掘割区間の上部に人工地盤を設置し、歩道や広場を整備する「築地川アメニティ構想」を発表している。この計画と併せて、八重洲と新橋付近を結ぶ全長2kmのKK線を遊歩道にして、銀座を緑で囲む考えだ。

 山本区長は会談で、09年に米ニューヨーク市のマンハッタンに整備された「ハイライン」を引き合いに構想を説明した。廃止された貨物線の高架橋を公園に再生して、観光客や市民から人気を集めているスポットだ。これと同様に、KK線を活用して新たなにぎわいの創出を目指す。

 KK線の補強案と新ルート案のどちらが採用されるかはまだ決まっていない。中央区は、東京都や首都高、東京高速道路会社、関係区などと協議しながら計画を検討する。