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 東京都が都心と臨海部を結ぶ新たな地下鉄の事業計画案を公表した(資料1)。東京駅から東京ビッグサイト付近までの延長約6.1kmの区間に7つの駅を新設。超高層住宅や商業施設の建設が進む臨海部の交通需要に対応する。2040年までの開業を目指す。

資料1■ 豊洲市場を通り東京ビッグサイトへ
資料1■ 豊洲市場を通り東京ビッグサイトへ
東京都が公表した「都心部・臨海地域地下鉄」の計画案(出所:東京都)
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 22年11月25日、小池百合子都知事が記者会見で「都心部・臨海地域地下鉄」の計画案を明らかにした。JR東京駅と東京メトロ日本橋駅の近くに設置する新駅の「東京」(以降も仮称)を起点とし、東京メトロ銀座駅付近の「新銀座」を経由。晴海通りや都道環状2号に沿って「新築地」「勝どき」「晴海」「豊洲市場」を通り、りんかい線国際展示場駅とゆりかもめ有明駅の近くに設ける「有明・東京ビッグサイト」に至る。

 都は22年3月に公表した「東京ベイeSGまちづくり戦略2022」で、築地と有明を結ぶ直線上に街づくりの骨格となる交通軸を設ける構想を描く。現在は晴海地区が鉄道網の空白地帯で、東京五輪・パラリンピックの選手村跡地に建設している超高層住宅群への交通利便性が低い。