全639文字
PR

 東北大学災害科学国際研究所とJX通信社は、SNS(交流サイト)に投稿された内水氾濫などの写真を位置情報と結びつけて被害を記録する「みんなでSNSマッピングプロジェクト」を始めた。ハザードマップや住民一人ひとりの防災行動計画「マイ・タイムライン」の作成に生かす。2020年11月6日に同プロジェクトのウェブサイトを公開した。

 プロジェクトではまず、ツイッターに投稿された膨大な画像や文章を人工知能(AI)で分析し、内水氾濫の被害を示す写真を抽出する。次に、おおまかな位置情報を基に写真を地図にひも付け、ウェブサイトで公開する。

 ツイッターなどのSNS上の写真は個人情報の保護などの理由で、正確な位置情報が入っていない。そこで、写真の正しい場所を、ウェブサイトを見た住民に確認や修正をしてもらって情報の精度を高める。写真から推定した浸水深などと組み合わせて、被害状況を明らかにする。

 一般的なハザードマップは、堤防の決壊や越水で生じる外水氾濫を対象に、地域ごとの浸水深などを示す。内水氾濫は、考慮しない場合が多い。加えて、内水氾濫はポンプによる排水などで比較的早く復旧できるので痕跡が残りにくい。「記録や検証が難しいため、対策が進んでいない地域が多い」と、東北大学災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授は話す。

 プロジェクトの初弾として、20年7月豪雨と19年の東日本台風の際に生じた内水氾濫などのデータを登録した。