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 大成ロテック會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市)は、共同研究中の自己治癒型のアスファルト舗装を、車両通行の供用を前提とした場所で2021年度に試験施工すると明らかにした。

 自己治癒型の舗装は、オランダのデルフト工科大学のエリック・シュランゲン教授が開発した(写真1)。會澤高圧コンクリートは、同技術の独占使用権を持つオランダのベンチャー企業のエピオンと、18年にフランチャイズ契約を締結。その後、日本のアスファルト混合物に適切な配合などを研究するため、大成ロテックと會澤高圧コンクリートが19年12月に共同開発契約を締結した。

写真1■ オランダで自己治癒型のアスファルト舗装を施工してから5年後に、供用状況を確認している様子。舗装表面に特殊機器を当てて加熱するだけで、劣化を修復できる(写真:山田 敏広)
写真1■ オランダで自己治癒型のアスファルト舗装を施工してから5年後に、供用状況を確認している様子。舗装表面に特殊機器を当てて加熱するだけで、劣化を修復できる(写真:山田 敏広)
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 自己治癒型のアスファルト舗装は、通常の加熱アスファルト混合物に、2つの材料を混ぜる。直径1.5mm程度の球状の材料「再活性化カプセル」と、様々な長さの鋼繊維(スチールファイバー)だ(写真2)。これらが2段階の修復機能を発揮する。

写真2■ 直径1.5mmほどの球状の「再活性化カプセル」。混入率の目安はアスファルト重量の2~3%だ(写真:大成ロテック)
写真2■ 直径1.5mmほどの球状の「再活性化カプセル」。混入率の目安はアスファルト重量の2~3%だ(写真:大成ロテック)
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供試体に投入したスチールファイバー。混入率はアスファルトの容積に対して3~6%だ(写真:大成ロテック)
供試体に投入したスチールファイバー。混入率はアスファルトの容積に対して3~6%だ(写真:大成ロテック)
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 供用初期は、再活性化カプセルによって自己修復する。舗装の表層にクラックが入り車両荷重などを受けてカプセルが割れると、中のオイルが染み出る。ひび割れを埋めたり、劣化したアスファルトを軟化させて骨材同士を接着しやすくしたりする。

 ただし施工時に混入できるカプセルの量には限りがあるため、時間がたつにつれて効果が薄まる。そこで、2段階目として特殊な機器を舗装の表面に当て、強制修復させる。インダクションヒーリングという加熱システムで、アスファルト内に混入したスチールファイバーを温め、こわばったアスファルトを融解させて再び骨材を接着させる仕組みだ。

 両社はスチールファイバーを混入した密粒度アスファルト混合物の供試体で、繰り返し曲げ疲労試験を実施。破壊した供試体を加熱して再度試験機にかけたところ、疲労ひび割れ抵抗性が当初の半分程度まで回復することを確認済みだ。