全1045文字

 東京大学光陽無線(福岡市)、国土交通省関東地方整備局は、豪雨の際に地域の浸水状況をリアルタイムで把握する「ワンコイン浸水センサー」を開発した(図1)。センサーを500円玉程度の大きさに小型化。自治体などが少ない費用で設置できるように、1個当たり100~1000円と低価格に抑えた。2020年度以降の実用化を目指す。

図1■ リアルタイムでスマホに浸水情報を送信
図1■ リアルタイムでスマホに浸水情報を送信
センサーで検知した浸水情報をスマートフォンなどに送る(資料:国土交通省)
[画像のクリックで拡大表示]

 開発した浸水センサーは大きさが32×42×8mmの小型発信器だ。発信器から受信した電波を基地局に送るRFルーターと組み合わせて浸水を検知する(図2)。

図2■ 微弱な電波を発信する浸水センサー
図2■ 微弱な電波を発信する浸水センサー
ルーターはセンサーから受信した信号を基地局に送る(資料:国土交通省)
[画像のクリックで拡大表示]

 浸水センサーの通信方式には低消費電力のBLE(Bluetooth Low Energy)を採用した。通信距離は30mほどだ。常時、2.4GHz帯の微弱な電波を発信するセンサーを、浸水が想定される高さに設置。浸水時は電波が飛ばなくなるため、ルーターが信号を受信できたかどうかで浸水の有無を判断する。

 ルーターは周囲のセンサーから一定間隔で信号を受け取り、LTE(4G)やLPWA(ローパワー・ワイドエリア)で基地局に送る。

 基地局では集まった信号を解析し、浸水した箇所を示す地図をリアルタイムで生成する(図3)。地図は自治体職員のスマートフォンなどに自動で送信。避難計画や避難情報の発令に生かす。

図3■ リアルタイムでの浸水マップの作成に寄与
図3■ リアルタイムでの浸水マップの作成に寄与
(資料:国土交通省)
[画像のクリックで拡大表示]