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標定点不要の国産ドローン
エアロセンス(東京都文京区)は地上への標定点の設置が不要な測量専用ドローン「エアロボPPK」を開発した。衛星から受信した測位データを後から補正処理する、後処理キネマティック(PPK)を採用した。同社によると、PPK対応型の国産市販機は初となる。
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自律飛行型ドローンで坑内の映像を生成
センシンロボティクス(東京都渋谷区)とフジタは共同で、GNSS(全球測位衛星システム)を受信できず、かつ暗いトンネル内でドローンを自律飛行させ、工事の進捗情報を収集する「トンネル坑内自動巡視ドローンシステム」を開発した。
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残コンをゼロにしながらCO2削減
鹿島は、建設現場で打設されずに生コン工場に返送される「残コン」や「戻りコン」をゼロにすると同時に、CO2も削減する新手法を確立した。千葉県市川市の現場で実証実験を行って一連の流れの有効性を確認した。
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支承交換時のジャッキ圧を遠隔監視
ムネカタインダストリアルマシナリー(福島市)と寿建設(福島市)、オーエスティー(福島県郡山市)は共同で、橋梁の支承交換時にジャッキに掛かる圧力を遠隔で確認できるシステム「エキアツミエルカ」を開発した。水圧や油圧の測定値をウェブ上で管理することで、現場の省人化につながる。
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セグメント桁の3D計測で架設線形を予測
鹿島は、橋桁のセグメント単体を3次元(3D)デジタルカメラで事前に計測し、架設線形を高精度に予測する技術を開発した。世界最長級の支間長を持つ実橋に適用し、出来形管理の省力化につなげた。
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応急復旧省く被災盛り土の修復手法
鉄道総合技術研究所は、地震や大雨によって崩壊した盛り土の復旧工事で、独自の専用かご枠を用いる新手法を開発した。従来の手法よりも早期の本復旧が可能だ。復旧後に地山補強材も追加施工できる。2019年の東日本台風で被災した三陸鉄道リアス線の盛り土の復旧工事に初採用した。今後は鉄道に限らず道路や河川など他…
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アミノ酸でコンクリートに大量のCO2を固定
大成建設は、自動車部品大手のアイシンと脱炭素コンクリートに関する共同開発契約を締結した。
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洗車機のように散布
田中鉄工(佐賀県基山町)は、アスファルト合材を積むトラックの荷台に付着防止剤を自動で散布する装置「さんぷくん」を開発した。荷台上での転倒事故などを防げる。荷台のあおり(側壁部、後壁部)にも散布できる点がポイントだ。大型の10t車の場合、35秒ほどで散布が完了。車両の出し入れを含めると、従来の散布方…
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市民がLINEで道路異常を通報
国際航業とtranscosmosonline communications(トランスコスモス・オンライン・コミュニケーションズ)(東京都豊島区)は、市民からLINEで送られてきた道路や公共設備の不具合情報を、統合データベースを通じて即座に各部署で共有するシステムを開発し、2022年3月に神奈川県藤…
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ドローンが砂防ダム8基を10分で点検
エアロセンス(東京都文京区)と建設技術研究所は、垂直飛行で離着陸する固定翼ドローン「エアロボウイング」に、LTE通信機能を搭載し、1回の飛行で山奥に点在する8基の砂防ダムを点検する実証実験を行った。LTE通信機能を搭載したドローンで一度に複数のダムを点検するのは国内初の試みだという。
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コンクリート打設の連絡業務の時間半減
西松建設は、L is B(東京都千代田区)、日本ディクス(東京都港区)と共同開発したコンクリート打設情報共有システムを自社の現場に導入し、連絡業務などの効率化に役立つことを確認した。自動プログラムを介して会話を成立させる「チャットボット」を使う点が特徴だ。
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月の模擬砂でコマツナ栽培
大林組と名古屋大学発のベンチャー企業TOWING(トーイング、名古屋市)は、月の模擬砂を土壌に使ってコマツナの栽培に成功した。月面の資源を土壌として利用した農業が可能になれば、食物の輸送コストを大幅に削減できる。
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水を加えるだけの「発泡アスファルト」
大林道路と田中鉄工(佐賀県基山町)は、発泡させて体積が10~20倍程度に増える「フォームドアスファルト」を一般のアスファルトと同じ手順で製造するのに成功した。合材単価は従来と同程度。施工性の改善や製造時の二酸化炭素の排出量削減、再生合材の品質向上などに効果がある。
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型枠表面の凹凸でトンネル覆工を高耐久に
戸田建設と岐阜工業(岐阜県瑞穂市)は、トンネル覆工コンクリートで気泡が生じやすい側壁部の耐久性を上げる型枠を共同で開発した。気泡を低減でき、見栄えが良くなる。
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後付けでフルハーネスの利用状況を把握
吉川工業(北九州市)は、青木あすなろ建設とクオリカ(東京都新宿区)の協力を得て、フルハーネス型の墜落制止用器具の利用状況を確認できる「安全帯フック着脱確認システム」を開発した。宮崎県内の工事で実証試験を実施した。
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マンホール蓋を自動開閉
グラウンドデザイン研究所(福岡市)は、最大150kgのマンホールの蓋を自動で開閉する装置「GDオープナー」を開発した。補助器具を使って人力で開閉する従来の作業と比べて、負荷を軽減できる。
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アスファルトプラントのDX
大林道路は田中鉄工(佐賀県基山町)と共同で、アスファルト合材プラントの業務のデジタル化や設備の自動化を狙った初の設備改修を完了した。大分県内の2つのプラントで進めた。今後も改修を続けて、2023年度内に全国の拠点プラントでデジタル化などを実装する。
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土砂の運搬から積み下ろしまで自動化
大成建設とコマツは、土砂の運搬から積み下ろしまでを自動化したダンプトラック「T-iROBO Rigid Dump(ティーアイロボ・リジッドダンプ)」を共同で開発した。熟練ドライバーが乗って一度操縦すれば、車両が通過した位置や方位、速度などを記録して同じルートを走行できる。2022年1月に三重県の実…
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キックスケーターに無線給電する床
大成建設と大成ロテックは、電動キックスケーターに太陽光発電で生成した電力を無線で供給する「グリーン充電ポート」の実用化に動き出した。バッテリーを交換したりケーブルでつないだりする必要がなく、キックスケーターを充電スポットに止めれば床から給電できる。
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経路最適化で残土運搬量を1割増
清水建設とデータ活用向けクラウドサービスを手掛けるグルーヴノーツ(福岡市)は、量子コンピューティングを使って残土の最適な運搬経路を求める技術を共同で開発した。