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非正規雇用人材の育成や待遇改善が急務
玉田 由美(59、建設会社)

 建設現場で派遣社員として事務作業を担当している。最近は十数年前と比べ、施工管理を担う技術職にも非正規雇用の人材が増えた。しかし、製造業などに比べて定着率が悪いと感じる。

 仕事内容を理解できないのに就業していることが一番の原因だろう。派遣社員などの教育は、受け入れ先の企業が担当する。しかし、現場での施工に関する教育も社会人として一般的な教育も正社員に比べて十分にできているとは言い難い。

 多くの受け入れ先企業が「eラーニング」と称して、パソコンを使った研修を実施している。だが、それだけで必要なスキルが身に付くとは思えない。

 建設現場において、資格や経験が必要な作業は多い。人手が不足するなかで育成を怠った結果、正規雇用された人の過重労働につながっていると感じる。

 労働時間の短縮といった働き方改革が進んでいるが、現場には十分浸透していない。派遣社員などに対してもきちんと育成する体制を整えるべきだ。非正規雇用から正規雇用へ移行し、モチベーションを高めることも必要だと思う。