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技術士の知見を地域の防災に生かしたい
花井 広文(54、団体職員)

 上下水道や建設部門の技術士として勤務先の建物などの管理に携わっている。自然災害の増加に伴い、管理する施設が将来、被害を受けたり避難所に指定されたりする可能性が出てきた。そこで、防災に関する知識を身に付けたいと思い、防災士の資格を取るための勉強を始めた。

 水害に関する講演会を聴講した際に感じたのは、社会全体の防災力がまだまだ低いという危機感だ。講師が「洪水ハザードマップを見たことがある人はいますか」と受講者に尋ねたところ、手を挙げたのは半数程度しかいなかった。

 災害の被災想定区域やリスクの程度を地図上に示すハザードマップは、全国の自治体で整備が進み、インターネットで簡単に閲覧できるようになっている。しかし、講習を受けるほど防災に関心を持つ人でも、見たことがある人の割合は高くない。世間での認知度はさらに低いだろう。

 災害への対応は近年、国や自治体に頼るだけではなく、住民が自ら身を守る自助と、地域や企業と助け合う共助が重要になってきた。インフラや都市に関する総合的な知見や倫理観を持つ技術士こそ、防災の様々な場面で社会貢献できるはずだ。