全976文字

読者のみなさまからの投稿をお待ちしております。広く土木建設業界に対するご意見を自由にお書きください。掲載分には薄謝を進呈します。
>> 日経コンストラクション投稿フォーム

小規模な橋梁こそ工夫したい
佐藤 賢一(42、建設コンサルタント会社)

 市町村道などに架かる小規模な橋を中心に、設計を手掛けている。橋台や橋脚をどこに据えるのか、支間長に応じて上部構造の形式をどのようにするのか。様々な選択肢の中から最適解を絞り込むのが醍醐味だ。

 支間が同じ橋だからといって、最適解も同じになるとは限らない。官民境界や近接する構造物の位置、地盤、道路の線形といった条件に応じて、最適解は変わるからだ。

 近年は、維持管理がしやすい橋や、少人数で施工できる橋の設計を心掛けている。例えば、幅10~20mほどの河川をまたぐ橋を、上下部構造が一体になった単径間の門形ラーメン橋にした。支承や伸縮装置が不要になり、維持管理の負担を抑えられる。橋の代わりに、短期間で簡単に施工できるプレキャスト製のボックスカルバートを提案した業務もある。

 一方で、こうした提案には手間も掛かる。例えば、工法の実績を発注者に説明したり、専門の施工会社を手配できるのか事前に確認したりしなければならない。

 それでも、小規模な橋こそ設計者の手腕を発揮しやすい。自治体の予算確保が厳しくなるなか、前例にとらわれず新しい工夫に挑戦したい。