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もっと手軽な改善策があるはず
永妻 勝義(80、セミナー講師)

 生産性向上という目的は分かるが、その実現のためにi-ConstructionやCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)に取り組まなければならないという流れには疑問を感じる。

 大手企業ならともかく、多くの中小企業にとって3次元CADや3次元レーザースキャナーといったICT機器は高すぎる。それでいて、これらを必要とする仕事は国の事業が中心で、中小建設会社が請け負う自治体の事業ではまだまだ少なく、導入コストを回収できるとは思えない。

 何をもって生産性の向上としているのかも疑問だ。国土交通省は作業員の延べ人数や作業時間が減れば生産性が上がっていると捉えているようだが、私からすれば利益が上がってこその生産性向上だと思うのだ。

 ICT機器を積極的に導入しているある企業に聞いたところ、利益率は下がっているという。それが本当であれば、何のためのi-Constructionなのか分からない。

 高価な機器ではなく、一般に普及するスマートフォンやダブレット端末などを使った生産性向上の方法もあるように思う。例えば、紙で提出する書類のデジタル化などだ。小さなことかもしれないが、書類作りの多さを考えれば、かなりの業務改善や働き方改革にもつながるはずだ。

 こうした手軽でお金のかからないアイデアや事例こそ、日経コンストラクションで取り上げてほしい。