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配筋作業のチームプレー、伝承は道半ば
山根 健司(45、建設会社)

 私が担当する山陰地方の大規模工事の現場には、ベトナム人の鉄筋工が数多く働いている。母国で優秀な人材として選抜され、彼らなりに日本で頑張っているようだ。しかし、施工管理の担当者として見ると「まだまだだな」と感じることが多いのも実情だ。

 当然、言葉の壁がある。日本語がよく分かる外国人作業員もいるが、中堅以上の日本人作業員と比べると気が利かない。指示された各自の作業をこなすのが精いっぱいで、他の作業員と助け合って半ば自発的に動き、全体の作業効率を上げるところまでには至らない。日本人作業員でも最近の若者は気が利かず、外国人と同様の傾向がみられる。

 配筋作業はスポーツに似て、複数の作業員がチームプレーで流れ作業をこなすことによって成立する。彼らがそのレベルに到達するまでには、まだまだ時間がかかるだろう。

 スポーツのコーチに当たる職長は、かつて当たり前だった鉄拳制裁を辞さない教育に代わる新たな指導法を見いだせず、苦労しているようだ。日本の建設業を支えてきた技能を、高い水準を保ったまま次代に伝承できるのか、大きな不安を感じている。