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防災訓練には建機もセットで
小川 渉(51、中央官庁)

 地元の小学校で自治体が主催する防災訓練があった。小学校を防災拠点として災害に備える施策の一環だ。地震体験車や消防車がグラウンドに集まった他、地域の消防団が「消防操法」と呼ぶポンプなどを使った放水作業のデモンストレーションを披露。拍手喝采を浴びていた。

 しかし、私はふと、こんなことを考えた。実際の被災現場では、まず建設会社が道路啓開しなければ、消防活動はおろか、緊急車両が現場にたどり着けないケースがある。参加者の中に、それを認識している人がどれだけいるのか──。

 実際、2018年9月に日本列島を襲った台風21号では、各地で計1600本以上の電柱が倒壊し、復旧活動に大きな支障を来した。訓練のリアリティーを高めるためには、消防が活動する前に、建機でがれきを除去する作業も実演してみせるべきだ。

 国土交通省には自治体などの要請を受けて専門家を派遣する「出前講座」という制度がある。これを模して、地元の建設業界が主導する「出前道路啓開デモンストレーション」の実施を提案したい。

 消防活動と道路啓開がセットになった防災訓練が当たり前になれば、「被災現場では建設会社による道路啓開が不可欠」「防災力の向上に建設会社はなくてはならない存在」といったイメージが定着する。信頼度や好感度も高まると思う。