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近隣住民にも知られていない自然災害伝承碑
稲垣 秀輝(66、建設コンサルタント会社)

 大規模な自然災害が多発し、毎年多くの被災者が出ている。

 対策として、ハードの強靱(きょうじん)化を進めなければならない。だが、必要となる費用や時間を考えると、ハードだけの対策は現実的でない。

 そこで、重要となるのがソフト面の充実だ。まずはハザードマップの精度を上げる必要がある。現在のハザードマップは主に地形だけを基に危険度を判断しているため、正確さに疑問を覚える。

 例えば、土砂災害の発生は急斜面にばかり注目しているものの、緩やかな斜面でも地層が火山灰でできているなどすれば、危険度は増す。そうした地層や地質も反映したマップに変えるべきだろう。

 さらに、各地にある自然災害伝承碑を活用しなければならない。国土地理院が2019年に地図記号として定め、地図上に位置を掲載し始めたが、碑のすぐそばに住んでいても知らない人は依然として多い。

 その場所で過去にどんな災害が起こったのかを知れば、住民の防災意識の向上にもつながるはずだ。地域の清掃活動や避難訓練、祭りなどを石碑の周りで行い、広く知ってもらう機会を作ってはどうだろうか。