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“疏水船”で観光資源を創出する

 琵琶湖疏水は、東京遷都で衰退した京都を復興させる目的で、第3代京都府知事の北垣国道が計画した。

 1883年に大学を卒業したばかりの21歳の田邉朔郎が主任技師に採用され、2年後に工事責任者となった。94年に大津から伏見までの約20kmの第1疏水が完成。水力発電や船の物資の行き来などに活用された。1912年に完成した約7.4kmの第2疏水は上下水道の水源となるためトンネルで、蹴上(けあげ)で第1疏水に合流する。

 観光船「びわ湖疏水船」は第1疏水のうち7.8kmを運航する。試行事業は「琵琶湖疏水船下り実行委員会」が担当。17年には、「琵琶湖疏水沿線魅力創造協議会」(京都・大津両市と観光協会、滋賀県、民間企業などで構成)が発足し、本格運航の事業主体を担う。

 同協議会の事務局を務める京都市観光協会国内誘客推進部の高木昌之地域連携観光課長は、「今後の課題として、継続して収支バランスが保てる事業へと育てることが重要だ」と話す。今年の乗船期間は3~5月と10~11月で、大津から蹴上までの乗船料金は4000円~8000円。2019年春シーズンの予約は来年2月ごろの開始予定。