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 金沢市に本社を置く真柄建設は、中層混合処理による地盤改良工事で石川県初となるICT(情報通信技術)施工を実施した。

 発注者の県が、実施に当たってとりわけ不安に感じたのは、目に見えない地盤内の出来形精度だ。真柄建設は、ICTで地盤改良の状況をリアルタイムに把握できるよう可視化した。さらに、ICT施工で基準となるかくはん混合機の位置情報の精度を測量機器で日々確認するなど、発注者の懸念払拭に尽力した。

 こうした取り組みは良好な施工成果として結実した。成績評定で83点を獲得したほか、国土交通省主催の「i-Construction大賞」で2021年度の優秀賞に選ばれた。

 この工事は、金沢外環状道路整備事業の一部だ。盛り土区間のうち、軟弱地盤が厚く堆積している箇所を対象に、セメントを原位置でかくはん混合して固化させる中層混合処理工を採用。道路擁壁の沈下や転倒に対する安定を図った。施工延長は約230mで、地盤改良の対象量は約3740m3資料12)。

資料1■ 竣工時の現場。金沢市千木町から福久町にかけて、延長230mの範囲で地盤改良した(写真:真柄建設)
資料1■ 竣工時の現場。金沢市千木町から福久町にかけて、延長230mの範囲で地盤改良した(写真:真柄建設)
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資料2■ 中層混合処理工にICTを導入
資料2■ 中層混合処理工にICTを導入
現地の土とセメントをかくはん混合して固化させる中層混合処理で地盤改良した(出所:真柄建設)
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 中層混合処理工に使用した改良機は、油圧ショベルに「パワーブレンダー」と呼ぶトレンチャー式かくはん混合機を組み込んだものだ。この機体にマシンガイダンス機能を付加するデバイスや、機体の要所に位置情報を収集するGNSS(測位衛星システム)アンテナ、チルト(傾斜)センサーなどを装着してICT建機に改造した。