1日平均37万人の乗車人員を誇るJR渋谷駅。現在は離れた場所にある埼京線のプラットホームを北に350m移すための線路切り替え工事が5月下旬の週末、実施された。複雑で密度の濃い工事の全容を前後編に分けて紹介する。
後編は8月27日号「桁が線路大移動、一気に架け替え」に掲載
列車を止めた45時間連続工事に密着
1日平均37万人の乗車人員を誇るJR渋谷駅。現在は離れた場所にある埼京線のプラットホームを北に350m移すための線路切り替え工事が5月下旬の週末、実施された。複雑で密度の濃い工事の全容を前後編に分けて紹介する。
後編は8月27日号「桁が線路大移動、一気に架け替え」に掲載
プロジェクト概要
JR東日本は5月26日未明から翌27日午後10時にかけての45時間、JR埼京線を運休し、JR渋谷駅構内の線路切り替え工事を実施した。同社や東京急行電鉄、東京地下鉄(東京メトロ)などが共同で進める渋谷再開発事業の一環だ。2020年春ごろをめどに、埼京線のプラットホームを北に350m移設して、JR山手…
南工区・軌道工事
5月の線路切り替え工事で対象となった埼京線の上り線路は、全長735mの区間だ。うち中央付近の289mは、東急東横線渋谷駅ホームなどの跡地に新設線を事前に建設。端部に当たる南工区と北工区の各200mほどの区間について、線路の扛上や横移動を実施した。南工区の線路切り替え口は、現在使っている埼京線ホーム…
南工区・ホーム工事
南工区の線路切り替え工事でユニークなのが、線路の扛上や横移動と同時に、埼京線の上り線プラットホームもかさ上げしたり、拡幅したりした点だ。全長314mあるホームのうち、新宿側の187.9mが工事の対象となった。ホームを最大で約1.1m高くしたうえ、上り線路側に最大で約1.3m幅を広げた。同一のホーム…