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日本最大級の物流施設の外構部に、廃ペットボトルを混ぜた高耐久性舗装が採用された。通常のアスファルト舗装と使用する機械は同じで、連続した施工が可能だ。早期に交通開放できるため、道路の切り回しなどを検討する必要がない。

通常のアスファルトと施工機械は変わらず

 竣工を間近に控えた物流施設「GLP ALFALINK相模原I」の敷地内で深夜、廃ペットボトルを混ぜたアスファルト混合物が敷きならされていた(写真1)。日本道路が開発した高耐久性舗装「スーパーPETアスコン」だ。耐久性のある半たわみ性舗装と、同等以上の性能を持つ。

写真1■ 日本最大級となるGLPの物流拠点の外構部で、廃ペットボトル入りのアスファルト混合物「スーパーPETアスコン」を舗設している。2021年8月19日深夜に撮影(写真:安川 千秋)
写真1■ 日本最大級となるGLPの物流拠点の外構部で、廃ペットボトル入りのアスファルト混合物「スーパーPETアスコン」を舗設している。2021年8月19日深夜に撮影(写真:安川 千秋)
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 表層の色は一般のアスファルト舗装とほぼ同じで、見分けが付かない。

 物流施設の外構部を走るトラックなど大型車が、低速でハンドルを切ったり一時停止したりする、舗装が痛みやすい箇所に採用している。該当する施工面積は約7000m2。1現場当たりのスーパーPETアスコンの使用量は、これまでで最大規模だ。表層部分に、500ミリリットルの廃ペットボトル10万5000本分を使用する(図1)。

図1■ 廃ペットボトルを粉砕して特殊な改質剤に
図1■ 廃ペットボトルを粉砕して特殊な改質剤に
(写真:左は花王、右は安川千秋)
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 環境に配慮したアスファルト舗装であることは言うまでもない。それ以外に施工性にも特長がある。

 スーパーPETアスコンを初めて施工した竹中工務店の横浜支店の新村知史総括作業所長は、「半たわみ性舗装と比べて、現場での施工メリットがかなりある」と評価する。

 その1つが交通開放までの早さだ。骨材の空隙にセメントミルクを流し込む半たわみ性舗装では、強度を発揮するまでの養生に時間を要する。一方、スーパーPETアスコンは通常のアスファルト舗装と同じで、表面の温度が下がればすぐに開放できる。

 「工事車両の通行を考慮する必要があるため、半たわみ性舗装だと片側交互通行で施工せざるを得ない。切り回しの施工計画などを考えなければならなかった。その点、スーパーPETアスコンは手離れがいい」と新村総括作業所長は明かす(図2)。

図2■ 道路の切り回しなどが不要に
図2■ 道路の切り回しなどが不要に
取材を基に日経コンストラクションが作成
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