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公共事業が好調で投資余力がある今こそ、次の一手を考える時だ。導入が進むコンセッションや海外市場など、成長分野への投資が拡大している。大阪万博や首都高地下化といった東京五輪後に動く大型プロジェクトの動向も要チェックだ。

42. コンセッション
改正水道法、分かれる判断

 自治体のコスト負担が大きな問題となっている水道事業の運営改善を目指し、2018年12月に改正水道法が成立した。公共施設の所有権を自治体に残したまま運営権を民間に売却するコンセッション方式を促進する内容だ(図1)。導入の判断は各自治体に委ねられる。

図1 ■ 水道事業コンセッションの体制
図1 ■ 水道事業コンセッションの体制
厚生労働省の資料を基に日経コンストラクションが作成(写真:PIXTA)
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 18年4月に国内で初めて下水道事業にコンセッション方式を取り入れた浜松市では、民間ならではのコスト削減策によって事業費を20年間で約86億円削減できると試算。上水道事業でもコンセッション方式を導入しようと、調査を始めている。宮城県や大阪市、奈良市なども導入に前向きな姿勢を見せる。

 一方、コンセッション方式は採用せず、部分的な民間委託にとどめる方針を示す神戸市や青森市のような自治体もある。海外では水道事業の民営化後に料金の高騰や水質の劣化などの問題が生じ、再び公営化した事例が複数ある。同様の事態に陥ることを懸念する声が上がっている。

 先行してコンセッション方式が普及した空港では、既に民間運営会社が利益を上げ始めている。16年7月に民営化した仙台空港では、運営会社の18年3月期決算の最終損益が1億900万円で、2年目にして黒字を達成した。格安航空会社(LCC)の誘致などにより、17年度に開港以来最多の旅客数を記録した。

 こうしたモデルケースを参考に、導入はさらに拡大する見通しだ。北海道では、道内7空港の運営を包括委託するコンセッション事業の優先交渉権者が19年7月ごろに決定する。一体運営によるコスト削減や就航誘致に期待がかかる。