工期短縮を図るには、工事担当者が時間をうまく管理できなければならない。時間の使い方に無駄があると、工程管理に悪影響が出る。最終回は、時間の無駄を省いて効率的に仕事をするための「時間管理術」を伝授する。(日経コンストラクション)

工期短縮を図るには、工程管理が肝になる。しっかりとした工程管理を実行するには、工事担当者が時間をうまく管理しなければならない。時間の使い方の無駄をなくす必要がある。
無駄をなくすには、まずは仕事を分類する。1人でする仕事なのか、事前に分かっていた仕事なのか、継続してする仕事なのか、社内の仕事なのかと分けたうえで、それぞれの内容に応じて取り組む際の留意点や課題、改善策を検討する(図1)。仕事の内容に違いがあるのに、同じやり方で取り組むと無駄が生じる。
仕事の分類 | 留意点 | 課題と改善策 | |
1人でする仕事なのか | 自分1人でする仕事 | 仕事の始まりを決める | 取り掛かりが遅くなりがちだ →30分以内に始める |
他人と一緒にする仕事 | 仕事の終わりを決める | 期限を決めずに仕事を始めがちだ →実施期限を決める |
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事前に分かっていた仕事なのか | 事前に想定できる仕事 | 自分が今やる仕事、自分が後でやる仕事、他人がやる仕事に分類る | 無計画だと取り掛かりが遅れる →スケジュールをつくる |
事前に想定できない仕事(突発の仕事) | 担当を決められず取り掛かれない →早い段階で打ち合わせをし担当を決める |
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継続してする仕事なのか | 継続的にする仕事 | チェックシートをつくり、仕組みにする | 仕事が標準化されておらず、担当者によってかかる時間に差がある →手順書やチェックシートをつくる |
企画を立ててする仕事 | 継続して実施する | 慣れない企画だと時間がかかってしまう →間隔を空けずに実施する |
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社内の仕事なのか、社外の仕事なのか | 組織外部への働き掛け | 質を上げる | 仕事の品質が低くなる →社内のチェック体制を整備する |
組織内部への働き掛け | 効率化する | 時間がかかりすぎている →書類作成や会議を見直す |