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 「新型コロナウイルスの感染拡大は、あとどれくらいで収束しますか」。緊急事態宣言が出され、人々の外出自粛や店舗の営業自粛などが叫ばれるなか、市民の関心は感染症対策の専門家に向かった。

 「簡単には答えられない質問だな」。筆者はテレビに映し出された専門家の心情をおもんぱかった。

 ウイルスの感染率や患者の回復率などを仮定してシミュレーションすれば、ある程度の見通しは立つだろう。しかし、相手は未知のウイルスだ。しかも、社会機能を維持するために人同士の接触を完全に断つのは難しい以上、シミュレーションには大きな誤差が生じる恐れもある。

 専門家は常に正しい答えを導き出せるはず──。こうした市民の期待にどう応えるかは、土木の世界にも突きつけられた課題だ。

 「地震が発生しても、この高架橋は倒れませんか」。もし、誰かにこう問われたら、あなたは何と答えるだろうか。

阪神・淡路大震災で倒壊した阪神高速神戸線の東灘高架橋。ピルツ形式の橋脚17基が床版などとともに延長600mにわたって崩れた(写真:日経コンストラクション)
阪神・淡路大震災で倒壊した阪神高速神戸線の東灘高架橋。ピルツ形式の橋脚17基が床版などとともに延長600mにわたって崩れた(写真:日経コンストラクション)
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