国や自治体などの発注者は普段、工事や設計業務などの受注者から評価を受けることがない。日経コンストラクションは「土木の仕事をしたことがある」と答えた受注者に発注者を採点してもらった。1位となったのは国土交通省北海道開発局。ランキング上位に食い込む秘訣を探った。
受注者が採点した発注者ランキングで1位となったのは国土交通省北海道開発局で、総合評価点は100点満点中77.8点。2位の首都高速道路会社を10点近く上回った。国交省東北地方整備局が66.4点で3位に入り、自治体からは埼玉県と滋賀県が同点で4位に食い込んだ。
調査は国土交通省の各地方整備局や高速道路会社、都道府県が発注者となった工事や業務を、過去3年以内に手掛けたことのある建設会社や建設コンサルタント会社の社員を対象に実施した。「入札方式や技術提案の評価は適切だったか」や「業務や工事の成績評定は適切だったか」など12の質問項目についてそれぞれ「適切だった」から「不適切だった」までの5段階で評価してもらい、100点、75点、50点、25点、0点を配点。発注者ごとに12項目の平均点を算出し、総合評価点とした。10人以上の回答があった発注者については、ランキングを作成した。
調査ではさらに、評価した発注者と今後も一緒に仕事をしたいかどうかも尋ねた。総合評価点が高い発注者ほど、「今後も一緒に仕事をしたい」という回答が多い(図1)。ただし、東日本や中日本高速道路会社のように、総合評価点が高い割に人気がいまひとつの発注者もあった。