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みつやす・あきら
みつやす・あきら
1986年生まれ。機械工学の学士号を取得後、東京大学大学院で情報工学を修了し、2011年4月にパシフィックコンサルタンツへ入社。ビッグデータを用いた交通解析業務などを経て、自動車の自動運転技術を地方都市に導入する仕組みづくりに携わる。技術士(建設部門)。クラシックカーをはじめとする自動車全般が趣味で、自動車文化検定2級の資格を持つ(写真:日経コンストラクション)
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 「しまった、土砂崩れで高速道路が壊れた」「堤防で対策したから洪水が来ても平気だ!」

 インフラ構造物を自然災害からいかに守り抜くかを競う対戦型カードゲーム「ポケドボ」の一幕だ。開発したパシフィックコンサルタンツの光安皓氏は、「一般の人が土木や防災に興味を持つきっかけを作りたかった」と語る。狙いは的中し、ポケドボはいまや親子が参加する地域イベントで大人気だ(図1写真1)。

図1■ ポケドボは2018年から土木学会で購入可能に
図1■ ポケドボは2018年から土木学会で購入可能に
子どもが理解しやすいように、あえてルールを簡単にした。1320円で販売(資料:土木学会)
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写真1■ ポケドボで遊ぶ子どもたち。手前はアプリ版のポケドボで、災害カードを引くと派手なアニメーションが流れる(写真:光安 皓)
写真1■ ポケドボで遊ぶ子どもたち。手前はアプリ版のポケドボで、災害カードを引くと派手なアニメーションが流れる(写真:光安 皓)
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 光安氏は2017年、土木の魅力のPR目的などで土木学会が立ち上げた「若手パワーアップ小委員会」内のグループのリーダーとしてポケドボを完成させた。

 企画に当たって、イベントの場で子どもの興味を引くことを重視した。子どもを呼び込めば、一緒に親も集まり、人の輪ができるからだ。そこで、持ち運びやすいカードゲームを思い付く。「『ゲームあるよ!』と声をかければ、子どもは必ずやってくる」と光安氏は笑う。

 ここで、ポケドボの基本ルールを説明しよう。プレーヤーはまず高速道路など5種類の「インフラカード」を手元に並べる。次に、山札から1枚ずつカードを取る。土砂崩れなど「災害カード」を引くと、インフラカードを1枚失う。「事前対策カード」を引けば、好きなインフラカードを1回だけ災害カードから守れる。山札が尽きた時点でインフラカードを最も多く持つプレーヤーが勝ちだ。

 ポケドボにひとひねりを加えれば、防災教育の効果は高まる。カードの名前を、地元の橋や鉄道に置き換えるのだ。すると途端に、ゲームの世界が現実味を帯びる。

 ゲームの中で、普段渡っている橋が洪水で流されたり、鉄道が停電で止まったり──。そこで子どもたちに事前対策の必要性や災害時の避難について考えるきっかけが生まれる。新潟県長岡市内の小学生を相手にしたイベントで試し、好評を得た。

 次は、ポケドボをスマートフォンの位置情報を使った新しいゲームに発展させるつもりだ。「例えば、ゲーム内で橋の写真を撮るというミッションを出せば、インフラの点検などに活用できるかもしれない」と光安氏は考える。20年度内の開発を目指し、協力者を集めている。