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 JR大阪駅北隣の梅田貨物駅跡地にオフィスや商業施設、公園などを整備する「うめきたプロジェクト」。大阪最後の一等地である敷地西端を走るJR東海道線支線を、大阪駅に近い東寄りに移設、地下化して新駅の北梅田駅(仮称)を造る工事が最盛期を迎えている(写真1図1の1)。

写真1■ JR大阪駅側から「うめきた」を望む。写真右の開削部分で地下新駅の工事が進む。現在は左の地上をJRの関空特急が走る(写真:生田 将人)
写真1■ JR大阪駅側から「うめきた」を望む。写真右の開削部分で地下新駅の工事が進む。現在は左の地上をJRの関空特急が走る(写真:生田 将人)
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図1■ 南北軸と湾岸エリアに新線
図1■ 南北軸と湾岸エリアに新線
赤色は事業中、オレンジ色は計画・構想段階の区間。未開業区間の駅名は仮称(資料:日経コンストラクション)
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 事業費は690億円。わずか1.7kmの区間だが、2023年春に完成すれば人の流れを変える起爆剤になる。関西国際空港と大阪都心部が直結するからだ。関空を出発したJRの特急は従来、阪和線を北上して天王寺駅から大阪環状線を時計回りに走り、東海道線支線を通って東海道本線の新大阪駅、京都駅方面へ向かっていた。大阪環状線と東海道本線の線路が直接つながっておらず、大阪駅を素通りしていたのだ。

 南北軸を強化する鉄道網の整備も進む。北大阪急行線(図1の2)と大阪モノレール(図1の3)の延伸だ。それぞれ23年度、29年の開業を目指して事業が進んでいる。前者は当初、20年度の開業予定だったが、過去の工事で残された土留め壁が地中から見つかり、撤去などに時間を要することが判明した。

 南海新今宮駅とJR難波駅から北梅田駅までつなぐ延長7.2kmの「なにわ筋線」(図1の4)の計画も20年から本格的に動き出す。国土交通省は19年7月、大阪市などが出資する第三セクターと南海電気鉄道、JR西日本に事業許可を出した。第三セクターが建設主体となり、3300億円を投じて31年春の開業を目指す。

 なにわ筋線の整備効果を阪急沿線にも波及させようと、北梅田駅から阪急の十三(じゅうそう)駅を経由して新大阪駅に至る「なにわ筋連絡線・新大阪連絡線」(図1の5)の構想もある。