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 リニア中央新幹線と九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)の建設工事が、いずれも地元の反発に遭い、一部区間で着工できずにいる。政府は2020年も地元との調整を進める方針だが、予断を許さない状況だ。

 東京─名古屋間の27年開業を目指すリニアでは、南アルプストンネルの建設工事が遅れている。大井川の流量減少などを巡って、静岡県とJR東海が対立。県は静岡工区(延長約9km)の着工を認めていない(図1)。

図1■ リニアは静岡県内で本格着工できず
図1■ リニアは静岡県内で本格着工できず
リニア中央新幹線のルート。「静岡工区」は静岡県内の約9km。JR東海の資料を基に日経コンストラクションが作成
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 国土交通省は19年10月、静岡県とJR東海の調整を本格化。国主導による新たな協議体の設置を3者で合意した。しかし直後に、県が国交省の調整手法を批判。環境省や農林水産省も協議に加えるよう注文を付けた。そのため、協議が再び停滞した。

 長崎─博多間を結ぶ長崎新幹線では、佐賀県内の武雄温泉─新鳥栖間(延長約51km)で整備方式が決まっていない(図2)。長崎─武雄温泉間(同約66km)は、22年度の暫定開業に向けてフル規格で建設が進行中だ。

図2■ 長崎新幹線は佐賀県内で整備方式が決まらず
図2■ 長崎新幹線は佐賀県内で整備方式が決まらず
九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)のルート。駅名は仮称を含む。長崎県の資料を基に日経コンストラクションが作成
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 武雄温泉─新鳥栖間は当初、在来線と直通運転できるフリーゲージトレイン(軌間可変電車)を導入する計画だった。しかし、コスト増で導入を断念。与党が19年8月にフル規格の整備方針を示したものの、追加の費用負担を恐れる佐賀県が反発。以後、国と県との協議は難航している。